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ホーム> 介護のお役立ち情報> 介護用品・福祉用具のレンタルお役立ち情報> 老健(介護老人保健施設)とは?特養との違いや費用目安、入所条件を解説
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老健(介護老人保健施設)は高齢者の介護施設のなかでも「在宅復帰を目指す施設」として位置づけられています。病院退院後のリハビリや日常生活の再建を支援する役割を持つのが特徴です。
本記事では、老健の基本的な仕組みや受けられるサービス、費用の目安、入所条件、ほかの施設との違いをわかりやすく解説します。
まずは老健(介護老人保健施設)の基本的な役割と種類について確認していきましょう。
老健(介護老人保健施設)は病気やケガで入院した高齢者が在宅復帰を目指すための公的な介護施設です。通常は3~6ヵ月程度(短期~中期)の利用が想定されています。
老健は「在宅復帰・在宅療養支援等指標」という数値で5種類に分類されています。具体的には、以下の4つの要件をどの程度満たしているかで区分されます。それぞれの老健の概要は以下のとおりです。
| 退所時指導 | リハビリテーションマネジメント | 地域貢献活動 | 充実した リハビリ |
在宅復帰 在宅療養支援等指標 (最高値90) |
|
|---|---|---|---|---|---|
| 超強化型老健 | 要件あり | 要件あり | 要件あり | 要件あり | 70以上 |
| 在宅強化型老健 | 要件あり | 要件あり | 要件あり | 要件あり | 60以上 |
| 加算型老健 | 要件あり | 要件あり | 要件あり | 要件なし | 40以上 |
| 基本型老健 | 要件あり | 要件あり | 要件なし | 要件なし | 20以上 |
| その他型老健 | いずれの要件も満たさない | いずれの要件も満たさない | いずれの要件も満たさない | いずれの要件も満たさない | いずれの要件も満たさない |
参照:厚生労働省老健局「介護老人保健施設」
超強化型老健は、在宅復帰・在宅療養支援等指標の値が70以上、加えて「退所時指導~充実したリハビリ」の4要件をすべて満たす老健です。最も厳しい基準をクリアしている施設で、在宅復帰率も高い傾向にあります。
在宅強化型老健は在宅復帰・在宅療養支援等指標の値が60以上、かつ「退所時指導~充実したリハビリ」の4要件をすべて満たす老健です。こちらも在宅復帰率が高い傾向にあります。
加算型老健は在宅復帰・在宅療養支援等指標の値が40以上、かつ「退所時指導~地域貢献活動」の3要件を満たす老健です。近年施設数が増えており、ご利用者さまが多い傾向にあります。
基本型老健は在宅復帰・在宅療養支援等指標の値が20以上、かつ「退所時指導・リハビリテーションマネジメント」という2要件を満たす老健です。在宅復帰率は全体的に低めです。また、その他型老健は上記のどの区分にも当てはまらない老健を指します。
老健では医師による管理のもと、医療ケア、リハビリテーション、日常生活支援などが受けられます。以下ではそれぞれの内容を紹介します。
老健はほかの介護施設より医療ケアに力を入れており、医師の常勤が義務づけられています。看護職員の数もほかの介護施設より多く、医療ケアや健康管理だけでなく緊急対応の体制も整っているのが特徴です。
老健では具体的に以下のような医療ケアが受けられます。
このように、健康状態を適切に管理しながら、ご利用者さまが安心して生活できる環境を提供しています。
リハビリテーションは老健の中核ともいえ、以下のようなサービスが受けられます。
日常生活を送るうえで必要となる、以下のような介護サービスや栄養管理が受けられます。
その他、入所中の生活を支える以下のようなサービスが提供されます。
また入所だけでなく、在宅生活を支えるサービスも提供されます。
老健は原則として要介護1~5の要介護認定を受けている65歳以上の高齢者が利用できます。ただし65歳未満でも、特定疾病による要介護認定を受けている40~64歳のご利用者さまは入所が可能です。
入所の条件は病状が安定しており、長期の入院治療が不要なことです。認知症の方も入所が可能で、認知症ケアを専門とした老健も多くあります。
胃ろう、インスリン注射、たん吸引、酸素療法などは施設ごとに対応可否が異なるため、認知症ケアや医療ケアが必要な場合は施設の入所条件を事前に確認することが大切です。
高齢者が利用できる主な介護施設としては、老健のほかに特養(特別養護老人ホーム)、有料老人ホーム、介護医療院があります。老健と特養・有料老人ホーム・介護医療院の違いは下表のとおりです。
| 老健 | 特別養護 老人ホーム |
有料老人ホーム | 介護医療院 | |
|---|---|---|---|---|
| 目的 | 在宅復帰・在宅療養支援 | 長期的な生活支援・介護 | 安全で快適な住まいの確保、生活支援 | 長期的な療養・介護 医療ニーズへの対応 |
| 医療体制 | 医師・看護師常駐 リハビリ専門職配置 |
看護師配置 医療機関との連携 |
日中のみ看護師常駐・24時間看護師常駐の2種類 | 医師常駐 手厚い医療体制 |
| 入所期間 | 短期~中期 (原則3ヵ月) |
長期 (終身利用可能) |
長期 (終身利用の可否は施設により異なる) |
長期 (終身利用可能) |
| 入所条件 | 要介護1以上 | 原則要介護3以上 | 施設により異なる | 要介護1以上 |
| 主なサービス | リハビリテーション 医療的ケア 日常生活支援 |
食事、入浴などの介助 生活支援 機能訓練 |
食事、入浴などの介助 生活支援 |
医療 介護 リハビリテーション |
| 費用(月額) | 約5~25万円 | 約5~20万円 | 約15~30万円 | 約5~20万円 |
| 特徴 | 病院から在宅に移行する中間施設 | おおむね生活の場としての施設 | おおむね住まいとしての施設 | 医療と介護を一体的に提供する施設 |
ここでは、老健の費用内訳や月額費用の目安、利用できる負担軽減制度について紹介します。
老健における1ヵ月あたりの費用の目安は5~25万円程度です。主な費用の内訳は以下のとおりです。
介護サービス費は、介護保険サービスの自己負担額分です。原則、自己負担額は1割(所得に応じて2割又は3割)となっています。
ただ、もとの介護サービス費が高額だと、1割の自己負担でも相当の出費が見込まれるでしょう。そこで、高額介護サービス費の支給制度により、月々の負担額には上限が設けられています。上限を超えた場合、その分の額は後日返還されます。
以下では、ユニット型個室と従来型多床室を利用した場合にかかる、1ヵ月あたりの介護サービス費の目安をまとめています。
| 要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 | |
|---|---|---|---|---|---|
| ユニット型個室 | 24,060円 | 25,440円 | 27,390円 | 29,040円 | 30,540円 |
| 従来型多床室 | 21,510円 | 22,890円 | 24,840円 | 26,490円 | 27,960円 |
参照:厚生労働省「どんなサービスがあるの? - 介護老人保健施設(老健)」
老健では食費(食材費・調理費)の負担が必要です。食費は公的介護保険の対象に含まれず全額自己負担となり、所得に応じた段階的な負担額が設定されています。また、食費は医療費控除の対象です。
居住費についても公的介護保険の対象外であるため、全額自己負担となります。居室タイプにより設定された料金を負担する仕組みです。一定の基準を下回る所得の方については軽減制度が設けられており、所得や預貯金額に応じた負担限度額を超過すると減免が受けられます。減免を受ける場合、市区町村の窓口での申請が必要です。
以下では、ユニット型個室と従来型多床室を利用した場合の食費・居住費の負担段階別料金をまとめていますので、参考にしてください。
| 負担段階と対象者の目安 | ユニット型個室(日額) | 従来型多床室(日額) |
|---|---|---|
| 第1段階 (生活保護受給者など) |
居住費:880円 食費:300円 計:1,180円 |
居住費:0円 食費:300円 計:300円 |
| 第2段階 (住民税非課税で年金収入等80万円以下) |
居住費:880円 食費:390円 計:1,270円 |
居住費:430円 食費:390円 計:820円 |
| 第3段階① (住民税非課税で年金収入等80万〜120万円) |
居住費:1,370円 食費:650円(680円) 計:2,020円 |
居住費:430円 食費:650円(680円) 計:1,080円 |
| 第3段階② (住民税非課税で年金収入等120万円超) |
居住費:1,370円(1,470円) 食費:1,360円(1,420円) 計:2,730円 |
居住費:430円(530円) 食費:1,360円(1,420円) 計:1,790円 |
| 第4段階(一般) (住民税課税世帯・課税者) |
居住費:約2,066円 食費:約1,445円(1,545円) 計:約3,551円 |
居住費(室料を徴収する場合):約697円 食費:約1,445円(1,545円) 計:約2,142円 |
参照:厚生労働省 介護保険計画課「介護保険最新情報」
老健ではご利用者さまの希望に応じて書類の発行や消耗品の販売、電化製品のレンタルなどを行っているケースがあります。これらは利用に応じてその他の費用が発生します。
老健の月額費用の目安は以下のとおりです。
老健の月額費用目安①
| 算定条件 | 基本型 従来型多床室 要介護度3 介護サービス費1割負担 負担段階3段階 |
|---|---|
| 介護サービス費 | 基本報酬2万7,240円+各種加算1万9,400円=4万6,640円 |
| 食費 | 650円(680円)×30日=1万9,500円(2万400円) |
| 居住費 | 430円×30日=1万2,900円 |
| その他の費用 | 200円×30日=6,000円 |
| 合計 | 8万5,040円 |
※( )内の金額は2026年8月以降の改定額です
老健の月額費用目安②
| 算定条件 | 基本型 ユニット型個室 要介護度3 介護サービス費1割負担 負担段階3段階 |
|---|---|
| 介護サービス費 | 基本報酬2万7,390円+各種加算1万9,410円=4万6,800円 |
| 食費 | 650円(680円)×30日=1万9,500円(2万400円) |
| 居住費 | 1,370円×30日=4万1,100円 |
| その他の費用 | 200円×30日=6,000円 |
| 合計 | 11万3,400円 |
※( )内の金額は2026年8月以降の改定額です
老健の費用負担を軽減するために利用できる制度として、高額介護サービス費制度や負担限度額認定などがあります。必要に応じて利用するとよいでしょう。
ここでは、老健に入所する一般的な流れを4つのステップに分けて紹介します。
老健に入所するためには、要介護1以上の要介護認定を受ける必要があります。申請は市区町村の介護保険担当課もしくは地域包括支援センターで行いましょう。認定結果が出るまでには1ヵ月程度かかります。
要介護認定の申請と併せて施設選びを進めます。ケアマネジャーへの相談や、介護情報サイトの活用といった方法で情報を収集しましょう。気になる施設が見つかったら実際に見学して、施設内の雰囲気やリハビリ設備の充実度、スタッフの対応を確認します。
希望する施設に直接申し込み、支援相談員との面談日程を調整します。施設側はご利用者さま本人やご家族と面談して現在の身体状況や生活習慣、医療ケアの必要性を詳しく聞き取ります。
面談後、必要書類(施設利用申込書や健康診断書など)を提出すると、施設内で受け入れが可能かどうかの最終判断が行われます。判定が通れば正式に契約を結び、入所日の調整を行って入所となります。
老健の入所や施設選びに関するよくある質問を紹介します。
施設の設備や人員体制、ご利用者さまの状態が条件を満たさない場合には、入所を拒否されるケースがあります。例えば、常に高度な医療行為が必要、重度の認知症や問題行動がある、感染症を患っているなどの状態が該当します。
また、要介護認定が要支援1・2又は自立の方は入所条件を満たしていないため入所できません。
老健は制度上、終身利用は想定されていないものの、実際には3~6ヵ月を超えて利用できるケースも少なくありません。老健では原則として3ヵ月に1回「入所継続判定会議」が行われ、この会議でまだ在宅復帰が困難であると判断されると利用継続が認められます。
入所が継続される条件としては、リハビリの効果が不十分、受け入れ先の施設が決まっていない、ご家族の介護体制が整っていないなどが挙げられます。
もし最初から長期入所を希望する場合は特養や介護医療院、介護付き有料老人ホームがより適していますが、「特養の順番待ちとして利用したい」など具体的な希望があれば施設の支援相談員にどの程度の期間継続して利用できそうかを確認してみるとよいでしょう。
老健をはじめとした施設サービスでは、介護度に関わらずおむつ代が利用料に含まれているため、別途料金がかかることは原則ありません。
老健(介護老人保健施設)は在宅復帰支援型の施設で、病院と在宅生活の中間に位置します。医療ケアとリハビリを重視したサービスが特徴で、特養や有料老人ホームと比べて入所期間が比較的短い傾向にあります。
費用は5~25万円程度が目安となりますが、介護保険制度や負担軽減制度を活用することで費用負担を抑えることも可能です。入所にあたっては要介護認定や病状の安定度など一定の条件があるため、事前に確認しておきましょう。
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