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介護用車椅子の種類と選び方のポイントを詳しくご紹介

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介護用車椅子は、操作方法や機能などで分類すると実に多種多様です。この記事では、車椅子のおもな種類別にそれぞれの特徴、さらに選び方のポイントも詳しくご紹介します。

介護用車椅子を使いたいけれど違いがわからない、選び方に自信がないという方は、ぜひ参考にしてください。

介護用車椅子のおもな種類と特徴

介護用車椅子のおもな種類と特徴

車椅子には多種多様なタイプがあり、備えている機能や操作方法によって分類されます。ここでは、大きく3つに分類しそれぞれの特徴をご紹介します。

自走式車椅子

使用者自身が操作できるタイプの車椅子です。走行する際は、後輪の外側についたハンドリムという円形のパーツを手で回転させて進みます。また、フットレスト(足置き台)を外せば、足で地面を蹴って進むことも可能です。

自走式車椅子は、必要に応じて介助者が車椅子を押して走行することもできるように、ハンドグリップが車椅子の背面上部についています。また、モジュールタイプと呼ばれるものは、幅や高さを使用者に合わせて調整可能なので体格などを問わずに多くの方が使用することができます。

なお、「自走型車椅子」「普通型車椅子」なども、自走式車椅子と同様のものを指す言葉です。

介助式車椅子

介助者が押して走行するタイプの車椅子です。使用者が操作するためのハンドリムはついておらず、ブレーキも介助者が操作します。

介助式車椅子は、自走式車椅子よりも後輪の車輪が小さく、横幅もコンパクトです。さらに、軽量で折りたたんで運べるため、持ち運びの負担が少ないことが特徴です。車に積み込むことを想定している方などに選ばれています。

自走式車椅子と同様に、幅や高さを調整できるモジュールタイプも選択可能です。

「手押し型車椅子」「介助型車椅子」などと呼ばれることもあります。

電動式車椅子

電動機が走行をアシストしてくれるタイプの車椅子です。バッテリーを搭載しているため、最も重量があります。

電動式車椅子は、使用者自身が操作する自走式電動車椅子と、介助者が操作する介助式電動車椅子に分かれます。

  • ● 自走式電動車椅子
  • 操作方法によって、さらに3つのタイプに分かれます。

    ・標準型:使用者の手もとのレバーで操作する車椅子

    ・簡易型:一般的な車椅子に電動のユニットがついている車椅子

    ・ハンドル型:小型スクーターのような見た目をした車椅子

    ハンドル型はシニアカーや電動カートとも呼ばれ、運転免許不要で歩道を走行します。

  • ● 介助式電動車椅子
  • 介助式車椅子に電動機を積んだもので、操作を行うのは介助者です。
    坂の上りや下りなど、電動アシスト機能によって介助者の負担が軽減します。

車椅子のパーツの名前と役割

車椅子のパーツの名前と役割

車椅子は、さまざまなパーツから構成されています。おもなパーツの名前と、それぞれの役割をご紹介します。

本体フレーム

アルミやスチール、チタンなどからできており、車椅子の骨組みとなるパーツです。固定されたフレームもあれば、折りたためるタイプのフレームもあります。

タイヤ

自走式車椅子 介助式車椅子

上の写真の左側が自走式車椅子、右側が介助式車椅子です。

前輪と後輪があり、自走式車椅子は後輪が大きいのが特徴です。駆動輪である後輪が車椅子を動かし、前輪は車椅子を支えるキャスターの役割を担っています。

ハンドリム

自走式車椅子の後輪の外側にあるリング状のパーツです。使用者が車椅子を走行させるために使用します。素材には樹脂やステンレスが用いられることが一般的です。

ブレーキ

車椅子には、2種類のブレーキがついています。

介助者が使用する「介助用ブレーキ」は、車椅子を押すハンドグリップについているブレーキのこと。自転車のブレーキをかけるときと同様に、握って使用します。おもな役割は、下り坂の走行時に速度を調整したり、車椅子を一時停止させたりすることです。後輪についているブレーキは、「駐車用ブレーキ」「ダッグルブレーキ」などと呼ばれます。

使用者の手もとにあるレバーを引くことで後輪を押さえつけ、タイヤが固定される仕組みです。乗り降りする際に車椅子を固定したり、駐車中の車椅子が動き出すのを防いだりする役割があります。

バックシート

背もたれ部分の名称で、「バックサポート」とも呼ばれます。安定した姿勢を保ち、自操・自走の動作をサポートしたり、使用者の負担を軽減したりする役割があります。

アームレスト

ひじかけ部分の名称で、「アームサポート」とも呼ばれます。直線的なモノや、タイヤの形に沿ったモノなど、形状はさまざまです。また、固定されているタイプと可動するタイプがあります。おもな役割は、使用者の姿勢を安定させたり、車椅子の乗り降りをサポートしたりすることです。

フットレスト・レッグレスト

フットレストは、足置き部分の名称で「フットサポート」と呼ばれることもあります。走行中に使用者が足を安定して乗せておける場所です。

レッグレストは、ふくらはぎ背面にある支えで、「レッグサポート」「レッグベルト」などと呼ばれることも。走行中に足が落ちるのを防ぐ役割があります。

ヘッドレスト

頭部を支える部分の名称で、首の負担を軽減し、使用者が楽な姿勢を保つための役割があります。ヘッドレストのある車椅子は、バックシートとともに角度を調整できるモノが一般的です。

車椅子の選び方

車椅子の選び方

さまざまな種類がある車椅子は、適切なものを選ぶことでより快適に使用できます。ここでは、車椅子の選び方のポイントをご紹介します。

使用者の体格に合わせて選ぶ

車椅子は、使用者の体格に対して大き過ぎても小さ過ぎても使いにくいものです。以下に挙げるポイントを確認し、適切なサイズの車椅子を利用しましょう。

  • ● 座面の幅
  • 使用者が車椅子に座った状態で、介助者の手が横に入れられる隙間(2cm程度)があることを確認しましょう。

  • ● 座面の奥行
  • 車椅子に深く腰かけた状態で、ひざ裏とシートが5cm前後離れているのが理想的です。

  • ● 座面の高さ
  • 無理なく立ち上がれる高さであることを確認しましょう。ハンドリムをまわして自走する場合には、後輪の中心に手が届くかどうかも重要です。

  • ● アームレストの高さ
  • 高すぎず低すぎず、自然にひじを曲げられる高さが理想的です。

  • ● バックシートの高さ
  • 自走する場合、上半身が動きやすい高さを選びましょう。バックシートが高いほど、使用者のお尻の負担は和らぎます。

使用環境に合わせて選ぶ

使用する場所や環境を考慮して、車椅子を選ぶことも重要です。

例えば、介助者が操作する場合でも、あえて自走式車椅子を選択するケースは十分に考えられます。後輪が大きく段差を乗り越えやすい自走式車椅子のほうが、使用環境に適していると判断したときなどです。

ただし、自走式車椅子の特徴である、横幅が広いことや重量があることなども理解したうえで選んでください。

便利な機能で選ぶ

車椅子の使用時間が長い方や、長く座っているのが難しい方には、次に挙げるような機能がついた車椅子を選ぶとよいでしょう。

  • ● リクライニング機能
  • バックシート(背もたれ)の角度を調整できる機能です。バックシートを倒すことで、お尻と背中に体圧を分散できます。

  • ● ティルト機能
  • バックシートと座面が連動して角度を調整できる機能です。リクライニング機能とは異なり、座面ごと角度が変わります。

  • ● ティルト&リクライニング機能
  • リクライニング機能とティルト機能が一体化したものです。バックシートと座面、それぞれの角度を調整できます。

まとめ

車椅子の種類は多く、使用者の体型や使用環境に合わせたものを選ぶことが大切です。使用時間が長くなる方には、より快適なティルト・リクライニング機能付きのタイプも検討するとよいでしょう。

介護用品・福祉用具のレンタルと販売を行う「ダスキン ヘルスレント」では、さまざまな車椅子のレンタルを行っています。自走式・介助式はもちろん、電動式車椅子も選択可能で、車椅子用のクッションやテーブルなどの付属品も豊富にそろえています。旅行や帰省、急な入院時などの短期利用も可能ですので、ぜひご相談ください。

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