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ホーム> 介護のお役立ち情報> 介護用品・福祉用具のレンタルお役立ち情報> ユニバーサルデザインの基本|バリアフリーとの違い、7原則や身の回りの具体例を紹介
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ユニバーサルデザインとは、誰もが暮らしやすく利用しやすいことを目指すデザインです。多様性や共生が進む現代社会において、ユニバーサルデザインはもはや欠かせない要素であり、製品や建物、サービス、情報などの多くに活用されています。
この記事では、ユニバーサルデザインの概要や成り立ちのほか、バリアフリーとの違いについてご紹介します。また、ユニバーサルデザインの7原則や具体例、特に高齢者へ向けた実用例などもご紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
はじめに、ユニバーサルデザインの概要と成り立ちを紹介します。
ユニバーサルデザイン(Universal Design)の意味を知るにあたり、それぞれの言葉の意味を見てみましょう。
ユニバーサル(universal):「一般的な」「普遍的な」「万人の」
デザイン(design):「設計・図案」
すなわちユニバーサルデザインは、「すべての人に向けた設計」という意味です。
私たちの暮らす街には、年齢や性別、文化、障害の有無など、さまざまな背景を持った人が存在します。
その誰もが暮らしやすく利用しやすいことを目指したデザインが、ユニバーサルデザインです。それぞれの頭文字から「UD」とも表されます。
UD資料館によると、ユニバーサルデザインの定義は「特別な製品や調整無しで、最大限可能な限り、すべての人々に利用しやすい製品、サービス、環境のデザイン」とされています。つまり、その適用は製品や建物に限らず、サービスや情報面など多岐にわたります。
次に、ユニバーサルデザインの成り立ちについて解説します。
福祉先進国の北欧デンマークでは、1963年に「ノーマライゼーション」が提唱されました。ノーマライゼーションとは、障がい者でも可能な限りノーマルな暮らしを送る権利がある、という思想です。
1970年代後半になるとアメリカでも、障がい者のための自立生活センターの設立など、障がい者による人権行動が始まります。これらの流れを受けて1985年、建築家であり工業デザイナーのロナルド・メイスにより、ユニバーサルデザインの概念が提唱されました。
1990年には「障害を持つアメリカ人法(ADA)」が成立。これは、障がい者へのいかなる差別も認めないことを定めた法律です。このADAのもと、建築や交通機関などにおいてユニバーサルデザインを実現するためのガイドラインが策定されました。
バリアフリーとは、高齢者や障がい者などが社会生活を送る際に、障壁(バリア)となるものを取り除くという考え方です。
ユニバーサルデザインとの大きな違いは、バリアフリーは高齢者や障がい者といった特定層に焦点を当てている一方、ユニバーサルデザインは多様な人々を対象としている点にあります。
例えば、車椅子のご利用者さまのために、古いバスにステップなど昇降機能をあと付けするのがバリアフリーです。対してユニバーサルデザインでは、多くの人が使えるように、あらかじめノンステップバス(段差のない昇降口を用いた床面が低いバス)として設計します。
なお、ユニバーサルデザインとバリアフリーは対立するものではなく、一般的に補完し合うものとして語られます。
ユニバーサルデザインには7つの原則があります。ここではその7原則と、それぞれの具体例を見ていきましょう。
1つ目は、利用する際に差別や特別扱いを受けることなく、誰もが利用できることです。
例えば自動ドアやエレベーター、段差のない歩道などは、誰もが便利に利用できます。ほかにも、ノンステップバスや電車、コードレス掃除機などもこの原則に基づく設計です。
2つ目は、利用する人の特性や能力、好みなど広い範囲への適応を目指すことです。
具体例として、左右どちらの手でも使える文房具や、複数の高さの手すりを設置した階段、高さの異なる水飲み場などが挙げられるでしょう。
3つ目は、知識や経験などによる特別な理解がなくとも、直感的に使えるデザインであることです。
市販のシャンプーボトルに、ギザギザの突起が付いているのをご存知でしょうか。これは、目の不自由な方でもシャンプーとリンスの区別が付くようにするための設計です。ただし、障がい者に限らず、健康な人にとっても洗髪中に目を閉じたままでも区別ができるなどのメリットが得られます。
ほかに、家電製品の大きなボタンやアイコン、音声によるガイダンスなどもあります。
4つ目は、能力や状況に関わらずに誰にでも必要な情報が伝わることを目指すというものです。
行き先や場所を表す案内表示では、ピクトグラム(絵文字)や矢印が有効に使われています。やさしい日本語での表記や、多国語、点字など多様な伝達手段もその一例でしょう。
文字の表現だけでなく、色彩や明度、バックライトの活用など見やすさへの配慮も求められます。
5つ目は、危険な使用やうっかりミスを防ぐデザインであることです。
例として、電気ポットはロックを解除しないと給湯できないものが多く、本体とコードの接続部にマグネット式が採用され、足でコードをひっかけても倒れにくい設計になっています。
駐車場の出庫時によくある警告音やランプ、駅のホームの二重扉なども、安全に配慮したユニバーサルデザインの一つです。
6つ目は、効率良く快適に、かつ疲れにくい形で利用できることを目指すというものです。
例としてICカードタイプの乗車券が挙げられます。紙の切符のように券売機に毎回並んで買う必要がなく、スムーズに電車に乗ることが可能です。
ほかにも、低い位置に設置された自動販売機のボタンや、センサー式の水道の蛇口など、繰り返しの動作や無理な姿勢を強いない設計が挙げられます。
7つ目は、体格や移動能力に関係なく、誰でも利用しやすいスペースや大きさを確保することです。
一例として多目的トイレ(誰でもトイレ)が挙げられます。多目的トイレは広いスペースが確保されています。これは車椅子のご利用者さまに限らず、ベビーカー、大きな荷物を持った人、オストメイト使用者など、さまざまな背景を持つ人が使用できるようにする配慮の表れです。
人間は高齢になるとものが見にくくなったり、判断力が衰えたりします。身体機能も低下するため、わかりやすさや身の安全を守る設計やデザインを選ぶことが大事です。
以下では、高齢者に優しいユニバーサルデザインの具体例を紹介します。
まずは、住まいにおけるユニバーサルデザインです。
冷蔵庫や洗濯機、炊飯器、電子レンジなど家電の多くには、高齢者でも利用しやすいユニバーサルデザインが採用されています。
例えば、力を入れなくても開け閉めできる蓋や扉、触れただけでわかる突起ボタン、音声や光によるガイドなど、安全かつ利便性が高い点が特徴です。
また、もの忘れへの対策として、開けっぱなしにしていると報知音や光で知らせてくれる機能付きの電化製品もあります。
ご本人だけでなく、離れて暮らすご家族向けの製品にもユニバーサルデザインが活用されています。冷蔵庫や電気ポットなどの使用頻度をスマートフォンで確認し、安否確認ができるタイプの電化製品などです。
トイレや浴室は高齢者にとって転倒が起こりやすい場所であり、特に安全性に注意を払う必要があります。
そこで安全対策となるのが、床には滑りにくい素材を用い、壁に手すりを付けることです。ほかにも、足もとを照らす照明や、具合が悪くなった際の呼出ボタンなどを取り入れると、より安心できるでしょう。
浴室に設置するものとしては、またぎ込みの高さを一般的な浴槽より低く設計し、足を高く上げずに入れるタイプの浴槽があります。
電話機やFAXに設置された迷惑防止機能も、ユニバーサルデザインの一つでしょう。
着信中に注意喚起のアナウンスが流れるようになっており、オレオレ詐欺や強引なセールスに対するリスクを回避できます。
また、呼出音が鳴る前に相手へ「通話を録音する」というメッセージを流したり、自動的に通話内容を録音したりできる機能を備えている製品もあります。
高齢になると視力が低下し始め、床や廊下の段差や障害物が見えにくくなります。
そのため照明やスイッチへの配慮が必要です。例えばセンサー付き照明であれば、夜間の移動も安心です。また、階段やトイレには足元灯を取り入れてもよいでしょう。
スイッチは大きめでわかりやすく、高齢者でも手の届く低めの場所に設置することが重要です。
高齢者にとって移動や利用のしやすさは、外出や活発な活動につながる重要な要素といえます。
公共の建物や公共交通機関におけるユニバーサルデザインとしては、エレベーターや自動ドア、手すりやスロープの設置が一般的です。各所の案内表示にも、視認性の高い大きな文字やわかりやすい表記が用いられています。
加えて、段差の少ない道や低床のバス・電車なども該当します。
ユニバーサルデザインは、ものや建物に限らず情報伝達にも活用されています。
例えば、印刷物やインターネット(スマートフォン)上の情報量もその一つです。人は画面上の情報量が多くなると、見にくさからストレスを感じやすくなります。そのため、高齢者向けの情報では特に、文字数を減らす、画像や図形などを有効活用するといった配慮が重要です。
また、テキストデザインにおいても、文字を大きくしたり、文字修飾を最低限に抑えたりするほか、配色にもユニバーサルデザインの考え方が活かされています。
高齢者にとって需要が高い配慮として、薬におけるピクトグラムの活用が挙げられるでしょう。服薬する時間帯や飲み方などを絵文字で表現し、直感的に理解しやすいデザインとなっているのが特徴です。
ユニバーサルデザインは、今や私たちの生活のあらゆるところに取り入れられ、暮らしやすさを支えています。
特に高齢になると視力など身体機能が低下し、判断力や情報を収集する力も衰えていきます。そのため日常生活においても、ユニバーサルデザインを活用した住環境や製品の利用が求められるでしょう。
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