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体位変換とは?頻度や体位別の手順、スムーズに行うポイントを解説

体位変換とは?頻度や体位別の手順、スムーズに行うポイントを解説廃用症候群の予防法

体位変換は自分で寝返りをするのが難しい方の床ずれ防止に欠かせない介助です。しかし、力任せに介助すると介助される方が腰を痛めやすくなるだけでなく、ご利用者さまにも負担がかかるため、ポイントを押さえて実施する必要があります。

この記事では、体位変換の役割や目的、適切な頻度、基本となる体位の種類、スムーズに行うコツなどを詳しく解説します。また、介助の負担を軽減する福祉用具についても紹介しますので、ぜひお役立てください。

体位変換の役割と目的

体位変換とは自分で体の向きを変えることが難しい人に対し、体の位置や姿勢を変える介助のことです。仰向けから横向きにする、仰向けから起き上がり姿勢に変えるなどの介助が含まれます。

体位変換の役割

体位変換の役割は、体の一部に長時間圧力が集中し、皮膚トラブルや病気が起きるのを防ぐことにあります。

体位変換の目的

体位変換のおもな目的は、自力で寝返りができないご利用者さまの床ずれ(褥瘡)防止や呼吸・循環など身体機能の維持・向上を図ることにあります。具体的には、長時間同じ姿勢でいることによる皮膚の血行不良や、筋肉・関節が固まってしまう拘縮、肺の背面に分泌物(痰)が溜まり細菌が繁殖して起こる沈下性肺炎などを防ぐ効果が期待できるでしょう。

また、体位変換によりご利用者さまの視界や感覚を変化させ、ストレスを軽減し生活の質(QOL)を向上させる目的もあります。

体位変換の頻度と夜間のタイミング

ここでは、体位変換の基本的な頻度や特に負担に感じやすい夜間の対応について見ていきましょう。

体位変換の頻度

体位変換は一般的に2時間ごとが目安とされていますが、2時間という数字にエビデンスがあるわけではありません。発汗が多い方はより短い間隔で体位変換を行う必要がありますし、高性能な体圧分散マットレスを使用している方は間隔を長くできる可能性があるなど、適した頻度はご利用者さまの状態や状況により異なります。そのため、ご利用者さまに合わせて実施していくことが重要です。

夜間の体位変換のタイミング

夜間の体位変換は特に在宅介護において負担が大きいものですが、夜間の実施間隔については「褥瘡予防・管理ガイドライン 第3版」において、「粘弾性フォームマットレスを使用する場合、体位変換の間隔は4時間を超えない範囲で行ってもよい」という内容の記載があります。

床ずれ防止用の高性能なマットレスを使用することで夜間の体位変換の頻度を減らせる可能性があるため、介助の負担を減らすためには積極的に利用するとよいでしょう。

体位変換で用いるおもな体位の種類

体位変換で用いるおもな体位の種類廃用症候群の予防法

体位の種類には大きく分けて立位(りつい)、臥位(がい)、座位(ざい)があります。ここでは、それぞれについて詳しく解説します。

立位(りつい)

立位は立っている状態です。筋力やバランス能力が必要で、衰えると転倒のリスクが高まります。背中や膝を伸ばすと安定しやすくなります。

臥位(がい)

臥位は横になっている状態です。臥位には以下のようにいくつかの種類があります。

  • ・仰臥位(ぎょうがい):仰向けの状態。安定感があるが舌根沈下になりやすく、高齢者の方は咳がしにくいと感じる方も多い
  • ・側臥位(そくがい):横向きの状態。動きやすいが、安定感がなく姿勢が崩れやすい
  • ・半側臥位(はんそくがい):仰臥位から左右いずれかに45度程度傾けた状態
  • ・伏臥位・腹臥位(ふくがい):うつ伏せの状態。高齢者にはリスクが高い体位のため、医師などへの相談が必須

座位(ざい)

座位は座っている状態です。おもに以下のような種類があります。

  • ・ファウラー位・半座位(はんざい):寝た状態から仰向けで上半身を45度から60度程度上げた状態。脚を軽く曲げると姿勢を維持しやすい
  • ・端座位(たんざい):ベッドの端などに腰かけて床に脚を下ろした状態。ベッドからの移乗介助では端座位の姿勢をとることが多い

【体位別】体位変換の流れ

ここでは、介護現場で特に行われる機会が多い体位変換の流れを体位別に紹介します。

仰臥位(仰向け)から側臥位(横向き)

仰臥位から側臥位に体位を変える際は以下の手順で行います。

  • ①ご利用者さまに横向きになることを伝え、ベッドの高さを調整する
  • ②両腕を胸の前で組んでもらう
  • ③枕を手前にずらす
  • ④膝を軽く曲げてもらう
  • ⑤片手で肩、もう片方の手で腰を支える
  • ⑥上半身と下半身を同時にゆっくり動かす

体位変換器を用いると⑤が不要になり、⑥は少ない力で介助できます。

側臥位(横向き)から仰臥位(仰向け)

側臥位から仰臥位に体位を変換する手順は以下のとおりです。

  • ①曲げている膝を伸ばす
  • ②枕を整える
  • ③肩と腰を支えてゆっくりと体を回転させ、仰臥位にする
  • ④ご利用者さまに安定性を確認する

仰臥位(仰向け)から端座位

仰臥位から端座位に体位を変える際には以下の手順で行います。

  • ①片方の手を首もとから肩に差し込んで支える
  • ②もう片方の手で上から膝を抱えるように支える
  • ③ご利用者さまの臀部(でんぶ)を支点に、円を描くように頭を動かし、脚をベッドの外に下ろす
  • ④で体の下にスライディングシートを用いると臀部を楽に動かせます。介護ベッドのリクライニング機能を使ってもよいでしょう。

体位変換をスムーズに行うための3つのポイント

体位変換をスムーズに行うための3つのポイント廃用症候群の予防法

体位変換で介助される方の腰痛やご利用者さまの苦痛を防ぐためには、物理的な技術を意識し、事前の準備を整えて力に頼らない介助を目指すことが大切です。ここでは、安全に体位変換を行うためのポイントを紹介します。

ボディメカニクスを活用する

ボディメカニクスとは最小限の力で安全に動作・移乗介助を行う技術です。おもに以下がポイントになります。

  • ・支持基底面積を広くする:体を支えるために地面に接している部分の範囲(支持基底面)を広くすると体が安定する
  • ・重心を低く保つ:膝を曲げ、腰を落として土台を安定させる
  • ・ご利用者さまとの重心を近づける:ご利用者さまと介助される方の重心を近づけると力が伝わりやすく、より小さな力で介助しやすくなる
  • ・ご利用者さまの体をねじらない:ご利用者さま、介助される方のどちらも体をねじると力がうまく伝わらなくなるため注意する
  • ・ご利用者さまの体を小さくまとめる:ご利用者さまの体を小さくまとめると力が集中しやすく動かしやすくなる
  • ・大きな筋肉を使う:腕の力のみに頼らず、腰・脚・背中などの大きな筋肉を同時に使うことで腰などへの負担を軽減できる
  • ・水平移動を行う:移乗の際には、重力の影響が少ない「横に移動する動き」を利用すると小さな力で動かせる
  • ・てこの原理を利用する:膝や肘を支点にして力を伝えることで小さな力での介助が可能になる

事前の準備と声かけを徹底する

ご利用者さまをすぐに動かすのではなく、以下のような事前準備を行うことで安全でスムーズに体位変換ができます。

  • ・ベッド周りに介助しやすいスペースを確保する
  • ・体を動かす際には事前に声をかけ、ご利用者さまの心の準備を促す
  • ・ベッドを介助しやすい高さに調整する
  • ・ご利用者さまの体に痛みがないか、関節の可動域はどれくらいかなど、体の状態を把握して無理のない範囲で介助する

体位変換器などの福祉用具を活用する

体位変換を補助する器具があれば、少ない力で寝返りや位置調整ができます。介助される方の腰痛予防や、ご利用者さまの床ずれ防止に効果的なものもあり、取り入れればより安心して介助することが可能になります。おもな器具は以下のとおりです。

  • ・体位変換器・ポジショニングクッション:三角柱や棒状の用具を体の下に差し込み、てこの原理で体位を変える
  • ・床ずれ防止用具(自動体位変換方式):布団の下に敷き、空気の力で自動的に体を左右に傾けるエアマットレスなど
  • ・特殊寝台:背部や脚部の傾斜角度を調整できる電動ベッド
  • ・スライディングボード・シート:滑りの良い素材を使用したボード・シートを体の下に差し込むことで、少ない力でベッド上の移動や寝返り、体の向きの変更が可能

最近は「すべらせる介護」という言葉も聞きますが、スライディングシートなどを使った体位変換は介助される方もご利用者さま本人も楽です。体の状態に合わせてシートやボード、グローブなどがあるため積極的に活用するとよいでしょう。

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【体位別】体位変換後のポジショニングのコツ

体位変換後は、床ずれの予防や安楽姿勢の保持のためのポジショニングも大切です。ポジショニングを適切に行うには、姿勢ごとに床ずれが起きやすい部位と除圧方法を理解する必要があります。ここでは、姿勢ごとのポジショニングのコツを体位別に紹介します。

仰臥位のポジショニング

仰臥位で床ずれが起きやすいのは後頭骨、肩甲骨、仙骨、踵骨(しょうこつ)の部分です。床ずれを防ぐには体の背面を除圧する必要があります。

具体的には、ベッドと背中の間(片側)にクッションを入れることで後頭骨、仙骨、片側の肩甲骨の除圧ができます。また、下腿とベッドの間にクッションを入れることで踵骨を除圧することが可能です。長時間仰臥位をとる場合は2時間程度で向きを変え、両側を交互に除圧しましょう。

側臥位のポジショニング

側臥位で床ずれが起きやすいのは耳介(じかい)、肩峰、肋骨、腸骨、大転子、膝関節、外果、踵骨の部分です。ポジショニングの際には両膝とかかとの間、肩から肘の下、背中側などにクッションを入れる、枕にタオルを足すなどして除圧します。できればエアマットレスなどを使用して体圧を減らすとよいでしょう。

座位のポジショニング

座位では座骨、尾骨、背部に床ずれが起きやすいため、座面に除圧クッションを使用し、背面にはタオルを入れるか定期的に前に体を傾けて除圧します。体位変換後のポジショニングでは、部分的に圧が固まらないようシーツや着衣のしわにも注意しましょう。

体位変換の一人介助に限界を感じたときの対策

体位変換の一人介助に限界を感じたときの対策

ここでは、介助される方が一人で体位変換の介助を続けることに限界を感じたときの対応策を紹介します。

介護保険サービスを利用する

体位変換の介助が負担になっている場合は、家族間だけで解決しようとせずプロに介入してもらうのがポイントです。介護保険サービスを利用するなら担当のケアマネジャーに相談し、ケアプランに体位変換の介助を組み込んでもらい、訪問介護事業者や訪問看護ステーションと契約するなどの対応をとりましょう。

なお、訪問介護や訪問看護では以下のようなサービスを受けることが可能です。

  • ・訪問介護(ホームヘルプ):体位変換の実施(褥瘡の処置などは対応外)
  • ・訪問看護:ポジショニングや体位変換を実施(褥瘡の処置を含む)

福祉用具の利用を再検討する

先述のエアマットレスやスライディングシート、ポジショニングクッションなど、体圧分散や移動をサポートする福祉用具の利用を見直すのもおすすめです。上手に活用すれば介助の負担を大幅に減らすことが可能です。

まとめ

体位変換は自分で体の向きを変えられない人に対し、体の位置や姿勢を変える介助のことです。自力で寝返りができないご利用者さまの床ずれ防止や身体機能の維持・向上をおもな目的として、ご利用者さまの状態に応じて適切な頻度で実施します。

体位変換をスムーズに行うためにはボディメカニクスを活用し、向きを変えたあとはポジショニングクッションなどを用いて圧力を分散させましょう。

ダスキンヘルスレントでは、体位変換や床ずれ防止に役立つさまざまな福祉用具を取り扱っています。用具選びのご相談も受け付けていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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