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ホーム>介護のお役立ち情報>暮らしと健康ライブラリ>正しく知ろう!認知症の症状&対応(1)「繰り返し行動」
ひと言で認知症といってもその症状はさまざまです。認知症の方、ケアする方ともに心地よく過ごせるようにさまざまな症状や対策の方法を知っておきましょう。
認知症の代表的な症状に「繰り返し行動」と呼ばれるものがあります。主な症状は次のとおりです。
<繰り返し行動の例>
・何度も同じことを質問する、確認する
・何度も同じものを買ってくる
・何度も同じ場所に行く など
繰り返し行動は記憶障害の一つで、通常のもの忘れとは異なり記憶が完全に欠落してしまうことから起こる症状です。脳が萎縮し、機能が低下することが原因になります。
短期の記憶が苦手になっているために起きる症状であり、ご本人はわざと行っているわけではなく、悪気はありません。記憶の欠如によって不安になることから何度も同じことを繰り返してしまうのです。ここで責めてしまうと、細かいことは忘れてしまいますが「イヤだった」という感情だけは残ってしまいますので注意しましょう。
通常の方の記憶状態
部分的に忘れていくが、残った部分でつながっているので安心できる。
認知症の方の記憶状態
忘れることにより完全に断裂してしまう。
認知症の方はこの断裂した部分を補おうとして、何度も同じことを質問したり、場合わせ的な行動をとってしまうのです。
①初めて聞かれたように答える
繰り返し行動の原因は記憶の欠如からくる不安であることを理解して、2回目以降でもなるべく初めて聞かれたように対応しましょう。
不安な心理状態のところに不機嫌に対応するとご本人の自信の喪失につながるので、できるだけ感情的にならないように注意します。優しく答えることで、不安を和らげてあげることが大切です。
②回数を決めて、「同じことをしている」 ことを伝える
初めて聞かれたように対応する方法は有効ですが、何度も同じことを聞かれると対応する側のストレスにもなるものです。そして、つい感情的になってしまうものです。
そんな時には「5回同じことを聞かれたら、さっきも聞いたよと伝える」 など、自分なりのルールを決めて対応するようにしましょう。目安ができることで精神的に楽になります。指摘する際はできる限りやさしく伝えることがポイントです。
③文字にして残す
紙などを利用して文字にすることも有効です。言葉で何度も繰り返して答えるよりも対応する側のストレスが紛れますし、形にして残すことで聞いた側の安心にもつながります。
先の予定に対しては 「いつ、どこで、どうする」 など、短い文章でシンプルに書くようにしましょう。
④その場を離れてみる
認知症の方は1つのことに執着してしまっている場合もあるので、他の話題に変えてみたり、問題なければ一度その場を離れてみるのも良いでしょう。違うことに興味が移って行動が収まる場合もあります。
監修: NPO法人ことはじめ
主任介護支援専門員 森安美