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介護のいろは お困りごと編 食欲が出ない方に
ご高齢者の食が細ると、「年だから」と加齢のせいにされがちです。しかし、長く続く食欲不振は栄養失調や体力低下につながり、健康寿命を縮めてしまいます。普段の暮らしから食欲回復に取り組んでいきましょう。
長く続く食欲不振には、加齢以外の原因が隠れていることがあります。とくに消化器官や肝臓などの病気は食欲不振を伴うことが多く、早い段階での治療が望まれます。また、薬の副作用で食欲が出ないケースも少なくありません。まずは普段のご本人の様子を知る主治医に相談してみましょう。診察を経て原因となる病気が判明したら、専門医による治療へと進みます。
病気以外が原因の場合、日常の身体の不快感が食欲不振につながっている可能性があります。例えば、うまく噛めない、義歯が合わない、口内炎や舌の荒れがある、便秘気味などがよくある症状。とくに口腔ケアは不快な症状の発見や予防につながりますので、普段から念入りにおこなうことが理想です。
若い人でもそうですが、精神的なストレスは食欲の低下に直結します。また、高齢になると味を感じる機能が下がり、薄味では美味しく感じにくくなります。ご家族からみれば「いつもの味つけ」でも、ご本人にとっては味気ない料理が並び、食欲が落ちているのかもしれません。
まず食事をする場所の環境がご本人にとって居心地がいいか、見直してみましょう。ダイニングへ移動できる方ならご家族と一緒に、外出が可能なら外食するのもいい気分転換になります。ベッドの上での食事しか無理なら、家族の食事風景が見える場所にベッドを置く、食事中に家族やヘルパーが付き添うなど、孤独感を感じさせないよう配慮します。
食事は3食規則正しく食べることが理想ですが、誰しもおなかがすかないときはあります。そこで時間にこだわらず、ご本人が食事を話題にされたときにさっと提供するのも一つの方法です。普段から少食の方なら、こまめにおやつを出すのもいいでしょう。おやつは糖分の多いお菓子ばかりとは限りません。栄養を補う「補食」として、肉・野菜・練り物などのおかずや乳製品を小出しにする方法もあります。
バランスのよい栄養摂取はとても大切ですが、食欲不振の方には「まず食べていただくこと」を優先させましょう。そのため、なるべくご本人の好物を食卓に並べます。ご本人がどうしても濃い味つけを好まれる場合は、家族と別に味つけし、出汁を効かせたり、ネギやショウガなどの薬味やかんきつ類を添えるなどして塩分を抑える工夫をします。
食事中にむせやすい方には、食材を柔らかく煮込んでから細かく刻み、片栗粉やゼラチンなどでとろみをつけると誤嚥予防につながります。手軽にとろみをつけられる市販のとろみ調整剤も便利。最近では介護食品にも肉や魚などバラエティゆたかなメニューが増えています。こうした中食を活用すると食卓に変化が生まれ、調理の負担も軽減できます。
食事は見た目も大切です。彩りゆたかで美味しそうに見えるものや、季節を感じさせるメニューはお箸も進むもの。また、量が多すぎると「とても食べ切れない」と感じてしまうので、美しい食器に少量ずつ盛り付けるのがお勧め。ワンプレートにまとめると、食べ忘れが減る傾向があるといわれています。