気になる病気 生活習慣病その2
良くないことは分かっていても、なかなか改善できないのが生活習慣の乱れ。そのまま放っておくと生活習慣病につながってしまうかもしれません。
少しずつでも身近なことから見直せば、さまざまな病気のリスクを回避できます。
食事
- 健康な体をつくる基本
- 生活習慣病の改善に必要不可欠なのは、やはり食生活の見直しです。食べ過ぎや肥満にならないようにすることはもちろんですが、高齢者の場合に重要なのはそれだけではありません。
食欲がなくなり食事量が減ったり、消化吸収の機能が低下することで、ちゃんと食べているのに栄養が不足する場合などにも気を付ける必要があります。
●食事はバランスよく
第一に考えるべきなのは食事のバランスです。毎日の目安として、バランスガイドを参考にしましょう。
今、自分はどんな割合で食物を摂っているのか、まずは意識してみることが大切です。
参考資料:
食事バランスガイド(農林水産省HPより)
http://www.maff.go.jp/j/balance_guide/
●高齢者の方が気を付ける点は他にも
- 低栄養
- 消化吸収の機能が低下し、ちゃんと食べているのに栄養不足になってしまう症状です。高齢者になっても肉や魚などバランスよく摂取しましょう。
- 誤嚥
- 舌や喉など、飲み込むための筋肉が衰え、水や食べ物が喉に引っかかったり、むせやすくなります。意識してゆっくり食べるなどの注意が必要です。
- 減塩
- 塩分の多い料理を摂り続けると、心臓や腎臓の異常を引き起こしやすくなります。味の濃い料理は汁やソースを残すようにするなど工夫しましょう。
肥満症・メタボリックシンドローム
- 様々な生活習慣病を引き起こす疾患
- 肥満とは、身体に必要以上の脂肪が溜まっている状態を指しますが、肥満そのものが病気とは言えません。肥満の状態であっても、身体に悪影響が出る可能性には個人差があり、肥満症とは異なります。
肥満症とは、肥満によっておこる疾病(糖尿病、高血圧、脂質異常症など)が現れ、医学的に見て原料が必要な状態であることを指します。中でも内臓脂肪型の肥満はメタボリックシンドロームと呼ばれ、心臓病、脳卒中などの動脈硬化性疾患につながりやすい病気として注意する必要があります。
●BMIで肥満度チェック
BMIはWHOで定めた肥満判定の国際基準です。
以下の方法で算出できます。
数値と結果
- 18.4以下低体重
- 18.5~24.9標準
- 25.0以上肥満
生活習慣病とは?
生活習慣病とは、普段の生活習慣が原因となる病気の総称です。
がん、糖尿病、脳卒中、心臓病など、その他多くの病気がこれに当てはまり、日本人の死因のうち6割を占めるほど。
特徴として、長い年月を経て症状が現れますが、発症までほとんど自覚症状がないという点があります。「生活習慣病」という言葉はあまりに一般的になってしまっているため、その危険性についての認識が薄れがちです。しかし近年では認知症の発症原因にも生活習慣病が大きく関わっていることなどがわかってきており、改めて早期からの予防・改善が重要視されています。
監修
にしかわ在宅クリニック
西川 泰章