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コラボ出題
三輪 みわ(パズル作家)
松下 太(森ノ宮医療大学 教授)
高齢社会を迎えたわが国の認知症患者は近年増え、2025年には700万人を超えると予想されており、身近な問題となっています。
認知症は脳の病気であり、加齢とともに誰もが認知症になる可能性があります。認知症を発症すると、もの忘れなどにより新しい環境に慣れることができず、常に不安と向き合わなければなりません。
また人が安心してその場に存在できる「時間」「場所」「人」の認識(見当識)が難しくなります。
その結果、24時間365日、不安と戦いを強いられ、解決しようと努力するも、うまく対処できず「徘徊」や「暴言」、「もの盗られ妄想」などの行動・心理症状に至ることが多いとされています。
認知症の症状には、「中核症状」と「行動・心理症状」の2種類があります。
「中核症状」とは、認知症の直接の原因である「脳の細胞が壊れる」ことで起こる症状を指します。
「行動・心理症状」とは、中核症状を基盤として本人の性格や環境、人間関係などの様々な要因がからみあって、うつ状態や妄想といった精神症状や、日常生活への適応を困難にする行動上の症状のことを指します。
最近では、認知症に有効な予防法があるといわれています。認知症を100%予防することは不可能ですが、頭の運動、生活習慣病の予防、運動習慣を行い予防することで、発症するまでの期間をできる限り延ばす可能性が出てきました。
予防法の一つとして、ゲームやパズルは認知機能改善につながるといわれています。特に、複数の事柄を同時に処理する注意分割の能力やエピソード記憶を鍛えることは、認知機能を向上させるために良いとされています。
また、「アルツハイマー型認知症」は、その危険因子として糖尿病・高血圧・心疾患などが数多く報告されています。認知症の発症を抑えるためには、頭の運動とともに生活習慣病を予防することが大切です。
規則正しい生活、食生活、適度な運動を行い、ストレスの少ない生活習慣を心がけましょう。