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ホーム>介護のお役立ち情報>暮らしと健康ライブラリ>排泄時の注意点と、ベッドの上での排泄介助
トイレ介助では、ご本人の自尊心を尊重するために、さまざまなことに配慮する必要があります。また介護者のなかには、排泄機能に問題がなくてもベッドの上で安静にすることが必要な人もいます。ベッド上であっても便器や尿器などを使うことで、スムーズに排泄することができます。
目次
1)前傾姿勢になってもらう
便座に座った状態で身体をやや前屈みにしてもらうと、便が出やすくなります。
座位が不安定な人には、手すりを持ってもらいます。前方に取り付ける手すりを設置すると、前傾姿勢がしやすくなります。また、足の裏は床にしっかり接地します。踵が浮く場合は足台を使います。
2)プライバシーを確保
3)できるだけ本人にお尻を拭いてもらう
自力で拭けない場合は、手すりにつかまり前屈みになってもらい、前から後ろに向かって拭きます。必要に応じて陰部も洗浄します。
4)排泄物を確認
健康状態の確認のため、さりげなく排泄物の状態を観察するとともに、お尻や陰部などの皮膚の状態も、さりげなく観察するようにしましょう。
5)声をかける
排泄後は、「体調が良さそうですね」「すっきりしましたね」などと声かけをします。もし失敗しても、「大丈夫、すぐにキレイにしますね」と声をかけ、手早く後始末します。
★夜間のトイレ介助の負担を軽くする方法
夜寝てから朝起きるまでに1回以上、トイレに行くのは「夜間頻尿」です。眠れないなど家族に負担が大きくなる場合は、次のような点に配慮しましょう。
1)上半身を上げ、座位に近い姿勢にすると腹圧がかかり排尿・排便しやすくなります。上げる角度は人によって違います。膝を曲げたりクッションなどを使って、足底が踏ん張れる姿勢を作ります。
2)腰の下に防水シーツを敷き、肛門の中央に便器を差し込みます。
3)女性の場合は、トイレットペーパーを股間に挟み、尿が飛び散らないようにします。(トイレットペーパー2~3枚を便器のなかに入れておくと後始末がしやすい)
4)排便が終われば陰部を洗浄。腰をあげてもらい、便器を取ります。
★便器の選択
ベッドの上で排泄する場合、どのくらい腰を持ち上げることができるかなど、本人の身体能力、お肌の状態、尿や便の状態、介護者の有無などを考慮しながら便器を選択します。
●和式便器
排便時や女性の排尿時に使用。お尻や腰を動かしにくい人に適しています。体格の良い人は不安定になることがあります。
●洋式便器
排便時や女性の排尿時に使用。容量が大きく安定感があります。厚みがあるため、お尻や腰が動かしにくい人には使いにくいこともあります。
●ゴム便器
排便時や女性の排尿時に使用。弾力性があり、空気の量によって、お尻に当たる部分の高さを調整できます。排泄に時間のかかる人や床ずれリスクのある人に適しています。空気が抜けて中身がこぼれたり、洗浄しにくいこともあるため配慮が必要です。
●尿器
排尿時に使用します。尿器使用時もベッドの背を上げるとこぼれにくくなります。男性用と女性用の受け口があり、女性用は陰部に密着させて使用します。
男性用
女性用
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監修:排泄アドバイザー・福祉用具プランナー
管理指導者 堺谷 珠乃