たまご(他人の孫)育てで地域とコミュニケーション
他人のお孫さんのことを「たまご(他孫)」といいます。あなたのお住まいの地域にも、親しい友だちのお孫さんや、お隣の若いご夫婦の赤ちゃんなど、「たまご(他孫)」がいませんか。自分の孫だけでなく、他孫とコミュニケーションをとれば、さまざまなメリットが生まれます。なかには他の家の子どもに関わると「おせっかいと思われる」と心配する人もいるかもしれませんが、程よい距離をとれば大丈夫です。きっと、世界が広がります。
たまご育て(他孫育て)のメリット
自分の孫以外の子どもと接すれば、あなた自身も、他孫も、さまざまなメリットがあります。
■おじいちゃん、おばあちゃんのメリット
- ●他孫を通して、親や祖父母とのつながりができる
- ●若い世代の友だちができる
- ●他孫から刺激を受けて、認知症予防や健康増進につながる
- ●新たな生きがいが持てる
- ●防災や防犯に役立つ
■たまご(他孫)にとってのメリット
- ●さまざまな高齢者と出会い、コミュニケーション力を養える
- ●他者への思いやりが生まれる
- ●さまざまな考え方に触れられる
- ●自己有用感が育つ
- ●成長を喜んでくれる人が増える
- ●防犯、防災に役立つ
普段からご近所の人と関わっていると、気にかけてくれるようになり、防犯や防災対策につながります。また、多くの人が他孫に関われば地域活性化にもつながります。
他孫との接し方
「他のお孫さんと、なかなか仲良くなれない」と思われる方がいるかもしれません。仲良くなるコツは、ただ「おはよう」「こんにちは」とあいさつをするだけでなく、「○○○ちゃん、おはよう」と、子どもの下の名前を入れ、とびきりの笑顔で接することです。子どもは名前を呼んでもらうと、ぐっと距離が縮まります。
他孫ちゃんに気になる行動がある場合は、その場で短く、とってほしい行動を具体的に伝えましょう。また、I(私)をメッセージに加えるといいでしょう。例えば、「花をとらないで!」でなく、「おばちゃんが大切に育てたお花だから、見るだけにしようね」などです。これはご自身のお孫さんも同じです。
孫育ての相談窓口と、孫育て手帳
孫育てに悩んだら、パパ・ママに相談することが基本ですが、専門的なことは地域の子育て窓口に相談してみてもよいでしょう。行政の広報などに書かれている「子育て〇〇」は、孫育てでも使えることが多いので、問い合わせてみましょう。
また、最近では孫育ての方法について紹介した「祖父母手帳」「孫育て手帳」などを発行する自治体が増えています(自治体によってタイトルは異なります)。孫育ての注意点や相談窓口、孫を連れて遊びに行ける施設、利用できるサービスなど、孫育てに役立つ地元の情報が掲載されています。お住まいの自治体も発行しているかもしれませんので、問い合わせてみましょう。
なお、日本助産師会では、「はじめて孫をむかえる人のための おまごミニBOOK」(200円(税別))を発行しています。参考にしてみてください。
▼日本助産師会HPはこちら
http://www.midwifepc.co.jp/fs/shuppan/S-0009
参考サイト:
NPO法人孫育て・ニッポン
http://www.magosodate-nippon.org/
さいたま市祖父母手帳
https://www.city.saitama.jp/007/002/012/p044368.html
監修:NPO法人 孫育て・ニッポン
理事長 棒田 明子