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vol.20親の看取りを考える vol.20親の看取りを考える

お試しのショートステイを経て、
ついに父の特別養護老人ホーム入居が決まった。
姉と大喜びしたのもつかの間、
遠くない未来のシビアな現実に
向き合うことにもなった。

登場人物 登場人物

主婦ブロガーカータンイラスト

  • 主婦ブロガーカータンイラスト
  • カータン父ヒロシイラスト
  • カータン母イクコイラスト
  • カータン姉かお(50代)イラスト

カータン姉かお(50代)イラスト

ショートステイは2週間に及んだが、
その間に父の状況が落ち着いた
というわけではなく・・・

状況はあまり変わらないのですがこのままショートステイが延長していたらご家族も安心できないでしょうから一度家に戻られて仕切り直される方もいらっしゃいますがヒロシさんは一度家に戻ったら二度と戻ってこないだろうと思って

父や私たち家族のことを考えて
入居を認めてくれたのだった。

よかった〜やったね

施設の方々の気遣いもありがたくて、
大喜び!
だったのだけど、
本格的に入居が決まると、
提出する書類がたくさんあった!

これだけの書類に記入して提出しなければいけないのよ私一人じゃ決められないこともあるから手伝って!!

まずは簡単に書ける基本的なものからスタート。

簡単に書けるものHPや広報誌に写真が掲載されることへの許可家族への連絡優先順位父の趣味や得意なこと性格など

そして、だんだんシビアな内容へと進んでいく。

次の書類は特に一緒に考えてほしい!!br0ken!!私一人じゃ荷が重いまず事故発生から発見後どの程度から連絡してほしいかチェック入れるよわかった!!ねえ内出血(3cm以上)を発見した場合電話連絡要る?小さな傷や表皮剥離からの出血時は?緊急性が高い場合は連絡が来るんでしょ?だったら電話はわざわざ要らないんじゃない?

命に関わるチェック項目
細かく専門的で、
単純に判断できない、
正解のないものばかり。

話し合える姉がいてくれて、
本当によかった。

いくつもの書類を書き終わったとき、
姉は大きく深く息を吐き、
1枚の書類を差し出した。

問題は・・・この書類だよ何?終末期についての意向確認だよ終末期?

父が施設で
加齢にともなう衰弱を迎えたとき、
どこで過ごさせるか。
その意向を確認するものだ。

終末期とは加齢により 心身が衰えてくる→食事や水分がほとんど摂取できなくなる→医師の判断で「看取り期」に入る医師により回復の見込みがない終末期と診断されたらどこで過ごすか3つの選択肢があるらしい自宅:支援を外部のサービスへ病院:点滴・経管栄養、積極的な延命治療ホーム:食べられるだけの食事、飲めるだけの水分だけを与えて看取り看護に徐々に死を迎えるうちの場合自宅は無理だママは看られないし同居していない我々には負担が大きいとなると選択肢は2つになるこのままホームで看取り看護をするor病院で積極的な延命治療を受けさせ

以前は施設から病院へ移って
最期を迎える人が多かったけれど、
最近はその人らしい最期を迎える「看取り」
考え方が広がり、
看取りに対応する施設も増えているそうだ。

親の死は常に意識しているつもりだけど書類に記入するとなるとさうん急に現実味を帯びてくるね本当に悩む・・・いいね?いいんだよね?うん!いい!!ねえ・・心肺停止したときは?心臓マッサージするかしないかってした場合は肋骨が折れる可能性もあるって書いてあるでもさ…心肺蘇生しないでいいです!!なんて書くのもさ家族に大切にされていないって思われないかな悩むよ・・・私たちは悩みに悩んで書類を書き終えた

書類を持って、ホームに向かった。

これでいいんだよねうん

書類を書き終えて思ったのは、
親の終末期を考えることは、
子にとって荷が重すぎる
ということ。

「本人が元気なうちに決めておいて
くれたら良かったのに」
少し父を恨んだりもした。

そして心肺蘇生について私たちが出した答えはというとー心臓マッサージはしない心臓マッサージはしなくていいですただ本人の耳元で「ヒロシ!ヒロシー!!」と2回ほど叫んで呼び止めてほしいです

終末期延命治療、父だったらおそらく望まないだろうと思いながらも、その決断を私たち娘がすることは荷が重すぎた。
その経験から、私は今から娘たちに伝えている。ちょっと早い気もするが、現実味がない今の方が双方にとって、気が楽だということもあった。

【書籍紹介】

  • 親のトリセツ本の表紙

    『健康以下、介護未満
    親のトリセツ』

    ( KADOKAWA )

    体に不自由は出てきたけど、ガッツリ介護が必要というレベルではない…そんな“健康以下、介護未満”な両親との付き合い方が紹介されています。

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  • 介護のど真ん中親のトリセツ本の表紙

    『お母さんは認知症、
    お父さんは老人ホーム
    介護ど真ん中!親のトリセツ』

    ( KADOKAWA )

    母は認知症が深刻化、父は老人ホームに入り、いよいよ本格化した親の介護に奮闘するカータン家族のエピソードがいっぱい。

    AMAZON

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