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vol.11 母の手、父の手、姉の思い vol.11 母の手、父の手、姉の思い

子どもが親の面倒を見るのは人間だけ、
なんだそうです。

登場人物 登場人物

主婦ブロガーカータンイラスト

  • 主婦ブロガーカータンイラスト
  • カータン父ヒロシイラスト
  • カータン母イクコイラスト
  • カータン姉かお(50代)イラスト

カータン姉かお(50代)イラスト

本来生き物に親のために何もしない自然界では親は子の犠牲にはなるけど子が親の面倒をみるというのは人間だけなるほど確かにね子育てをするライオンは見るけど…親の面倒をみているライオンは見たことないわほら父さん肉だよすまないねそうよ!!親のこともしてあげたいけど私はまず自分の家族のこと!!それが自然界では普通なのよ!!しかし、私の体に流れる日本人の血が邪魔をする子どもの頃に読んだ「うばすて山」でも60歳を過ぎた年寄りは親でも山へ捨てに行かなければならなかったしかし心優しい息子は母を捨てられず…なんて優しい親孝行の息子余談だが…この歳になって改めて読み返すとえッ60歳で?私あと数年で捨てられる?そんな話を姉にした親の面倒をみないのは親不孝者その呪縛が私を苦しめるわかる!!ヘルパーさんに近くに住んでる娘たちはなにしてる?って思われやしないかって・・

と思ってはみるものの、
そんな単純には割り切れない。

本来生き物に親のために何もしない自然界では親は子の犠牲にはなるけど子が親の面倒をみるというのは人間だけなるほど確かにね子育てをするライオンは見るけど…親の面倒をみているライオンは見たことないわほら父さん肉だよすまないねそうよ!!親のこともしてあげたいけど私はまず自分の家族のこと!!それが自然界では普通なのよ!!しかし、私の体に流れる日本人の血が邪魔をする子どもの頃に読んだ「うばすて山」でも60歳を過ぎた年寄りは親でも山へ捨てに行かなければならなかったしかし心優しい息子は母を捨てられず…なんて優しい親孝行の息子余談だが…この歳になって改めて読み返すとえッ60歳で?私あと数年で捨てられる?そんな話を姉にした親の面倒をみないのは親不孝者その呪縛が私を苦しめるわかる!!ヘルパーさんに近くに住んでる娘たちはなにしてる?って思われやしないかって・・

姉と私は、たまたま実家の近くに住んでいるが、当然なが
ら自分たちの仕事があり、家族がいる。
親はもちろん大切だけど、限られた時間の
中でいろいろケアするのは本当に大変だ。

姉は言う。

自分に余裕がない時考えることあるよパパとママが私たちと同じ50代の頃なにしてたってパパは家庭も顧みず仕事!!仕事!!!ママだって駐在員妻として華やかな生活送ってたじゃん親の介護とは無縁な生活

そう、うちの親は自分の親の介護をしたことがなく、
うらやましいくらい、やりたいことをやって、
楽しく暮らしていた。

そーだよ!!!自分たちは50代好きなことしてさ私だって時間があったらもっとしたいことあるわママたちにワガママなこと言われた時なんてもう知らないって思うものわかる~私だってママたらとケンカしてもう知らない!!親なんて見放してやる!そう思うこともたくさんあるよ逆になんで見放せないんだろうって考えた時いつも思い出すことがあるんだ子どもの頃毎朝学校に行く前ママが私の髪を絡んでくれたのいつも耳元から私の髪をすくうママの手が自分のぽっちゃりとした指とは違って細くて長くてきれいで大人の手お母さんの手ってすてきだなって思ってたの

姉の言葉を受けて、私がヒートアップしていると、
姉は静かに母と父との
思い出話をしてくれた。

そーだよ!!!自分たちは50代好きなことしてさ私だって時間があったらもっとしたいことあるわママたちにワガママなこと言われた時なんてもう知らないって思うものわかる~私だってママたらとケンカしてもう知らない!!親なんて見放してやる!そう思うこともたくさんあるよ逆になんで見放せないんだろうって考えた時いつも思い出すことがあるんだ子どもの頃毎朝学校に行く前ママが私の髪を絡んでくれたのいつも耳元から私の髪をすくうママの手が自分のぽっちゃりとした指とは違って細くて長くてきれいで大人の手お母さんの手ってすてきだなって思ってたの

姉の憧れの気持ちは、よくわかる。
きちんとお手入れし、マニキュアが塗られた母の手は、
確かに本当に美しかった。

姉の父との思い出も、素敵だった

それからバスでバレエ教室に通っていた時帰宅ラッシュにぶつかってバスから降りれなくて半泣きになってたら突然誰かが私の手を握ってバスから、私を降ろしてくれたの落ち着いて顔を上げたらパパその手に大きくて温かくて守られてるって安心したいっこちゃん、長生きするとね生きてるだけで子どもたちには負担になるのわかる?年老いた親がいるってだけで子どもたちは心配なのよ母は何度も頷いていたという

子どもの頃の、親の存在感は本当に大きい。
父だとわかった瞬間の姉のホッとした気持ちを思うと、
胸がジーンとする。

へえ~そんなことがあったんだクサいかもしれないけどあの時のパパの手やママの手の温かさを思い出すと今じゃすっかりふたりともしわしわの手になっちやったけど私はふたりの手を離しちゃいけないっていうか握っていてあげたいって思うんだよね…

親の面倒なんて見ないで済むなら見ないに越したことはない。私も子供に面倒を見てもらおうなんて思ってもない。でも、だんだんできることが少なくなる親に手を貸してあげるとき、私たちにしてもらったことを思い出す。

【書籍紹介】

  • 親のトリセツ本の表紙

    『健康以下、介護未満
    親のトリセツ』

    ( KADOKAWA )

    体に不自由は出てきたけど、ガッツリ介護が必要というレベルではない…そんな“健康以下、介護未満”な両親との付き合い方が紹介されています。

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  • 介護のど真ん中親のトリセツ本の表紙

    『お母さんは認知症、
    お父さんは老人ホーム
    介護ど真ん中!親のトリセツ』

    ( KADOKAWA )

    母は認知症が深刻化、父は老人ホームに入り、いよいよ本格化した親の介護に奮闘するカータン家族のエピソードがいっぱい。

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