ホーム>カータンの泣き笑い介護Days>vol.05ついに、ヘルパーさんにお願いすることに

カータンの泣き笑い介護Days母が変わっていく・・・ カータンの泣き笑い介護Days母が変わっていく・・・

父、デイサービスへ。母、介護認定へ。 父、デイサービスへ。母、介護認定へ。

母のできないことが増え、介護をする私たちの負担も大きくなって
きたのでヘルパーさんにお願いすることにしたのだけれど・・・

登場人物 登場人物

主婦ブロガーカータンイラスト

  • 主婦ブロガーカータンイラスト
  • カータン父ヒロシイラスト
  • カータン母イクコイラスト
  • カータン姉かお(50代)イラスト

カータン姉かお(50代)イラスト

カータン「ヘルパーさんが来るって聞いたらすごく嫌がると思うんですよ」ケアマネさん「大丈夫!多くの方がそうです 私がうまく話ますから」

プライドの高い母のことを考えて、ケアマネさんと何度も作戦会議をし、
いざ、当日。

カータン「あのね~今日ちょっとお客さん来るから パパのことでちょっと相談に来るんだって」 カータン母「あら?どなたが?」  カータン心の声「カータン母のことでというと警戒するからウソをつくしかないわ」 ケアマネさん「こんにちはー」 ヘルパーさん「お世話になります。」 ケアマネさん「奥様が今までいろいろとおひとりでご主人のことや家のことをなさって大変だと思うので」「こちらの方が奥様のお手伝いをしたいと」 ヘルパーさん「はい!!お手伝いさせてください」 カータン母「いいえ全然大変じゃないで 一人で何でもできますんので」

ケアマネさんたちは、母ではなく、「父のことで」と来訪してくれ、「母に提案する」というストーリーで話を始めてくれたのですが・・・

ケアマネさん「今まで娘さんがいらしていろいろお手伝いしていたところを娘さん方もお忙しい時もあると思うので・・・ そこを・・・」 ヘルパーさん「はいお手伝いさせてください」 カータン母「いいえ 娘に来て手伝ってなんて私は一言も頼んでません娘たちが勝手に来てるんです 来なくてもいいのに」 カータン母「家事も夫の世話も全部私ができますので!」 カータン心の声「それ全部わたしたちがやってきたよね?」

ケアマネさんがいろいろ話しかけてくださるのだけれど、暖簾に腕押し。母は思うように全然答えてくれない。
そして、ついには「できますから!」と貝のように押し黙ってしまった。「どうしよう」と思ったその時、
ケアマネジャーさんの熟練のパスが!

ケアマネさん「そういえば・・・ご主人のことはいろいろお話はうかがってますが 奥様のことは伺っていませんでしたね・・・ご兄弟は?」 カータン母の様子 だんまりしてたカータン母 すると、口を閉じていた絵画パカンと開き・・・ ペラペラと話だした。 カータン心の声「そんなに自慢ばっかりして・・・ どんだけ人生もってる?そんなに華麗なる人生だったか?」 でもふたりともこの手の自慢話には慣れっこらしい ケアマネさん「それはすばらしい」 ヘルパーさん「まぁステキ」

自分のことを話しだしたら、次から次へと話が広がっていく。そして!母の「昔、実家にお手伝いさんがいた」という自慢話から、「じゃあ、お手伝いさんがいる生活は慣れていらっしゃるんですね」と機転を利かせてくださり、ついに母はヘルパーさんが来ることを承諾してくれたのでした。いやぁしかし、お二人のすばらしい演技力、勉強になりました。

さて、ついに実家に
ヘルパーさんがやって来る日!
もちろん、ケアマネさんと事前会議をしました。

カータン「一応私も当日は実家にいくつもりですが母がどうでるか心配です」 ケアマネさん「みなさん最初はイヤがります 他人が家に入ることにとても抵抗があるんですよ」

母はホストマザーをしていたし、不意の来客も快く迎えてくれていた。他人が家に来るのを嫌うというより、誰かの世話にはなりたくない、自分の老いを認めることがイヤということは、私も理解できていた。

母はホストマザーをしていたし、不意の来客も快く迎えてくれていた。他人が家に来るのを嫌うというより、誰かの世話にはなりたくない、自分の老いを認めることがイヤということは、私も理解できていた。

その日、ヘルパーさんがやってくる30分前に実家に行ったのだが (ヘルパーさんは既に前に立っているイラスト)

ヘルパーさんは早めに来てくださっていた。先に私が家に入って、その後ヘルパーさんがチャイムを鳴らす段取りでいくことに。

カータン母「あらどうしたの?今日も来てくれたの?」カータン「うん(よかった母は期限がいいわ)」ピンポーン カータン母「誰かしら?」 カータン「時刻通りだわ」 カータン母「あらどなた?」ヘルパーさん「お世話になります」カータン「ほら今日からヘルパーさんが来るって言ったじゃあい」カータン母「そうだった?」

と、ここまではまずまずうまくいったのだけれど、
ヘルパーさんに家事の説明をしている頃から、
母の雲行きが怪しくなってきた…

カータン母「もういいわ 私はこの家にはもう必要ないのね 私はマンションでも借りて一人で生活するわ!」 ホントに情けない なんでこんなこと手伝ってもらわななきゃいけないのよ もういい!! 母は自分の部屋にこもってしまった バタン(扉が閉まる音) カータン心の声「天照大神か?」

対照的に、社交的な父がヘルパーさんと楽しそうに話しだすと、事態はますますややこしく・・・

神話では天岩戸にこもった天照大神を外に出そうとアメノウズメが踊り八百万の神々を笑わせ 天照大神は天岩戸から姿を現したと記らせているけど・・・ 我が家の天照大神は余計意固地になってしまうよ・・・  カータン「すみません今日用事があり帰らないといけなくなって最後まで見届けられずすみません」 ヘルパーさん「娘さんがいるとかえって甘えてしまうかもしれません帰られて大丈夫ですよ」 カータン「私!!帰るよ!! 帰っちゃうからね!!」

私が帰った後、我が家の天照大神は何事もなく天岩戸から出てきたそうだ。娘がいると母もわがままになると思い、その後、ヘルパーさんがいる時間には極力行かないようにした。
ヘルパーさんの日誌によると、母もじきに慣れ、うまくやっているようだった。ひとまず安心だ!

【書籍紹介】

  • 親のトリセツ本の表紙

    『健康以下、介護未満
    親のトリセツ』

    ( KADOKAWA )

    体に不自由は出てきたけど、ガッツリ介護が必要というレベルではない…そんな“健康以下、介護未満”な両親との付き合い方が紹介されています。

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  • 介護のど真ん中親のトリセツ本の表紙

    『お母さんは認知症、
    お父さんは老人ホーム
    介護ど真ん中!親のトリセツ』

    ( KADOKAWA )

    母は認知症が深刻化、父は老人ホームに入り、いよいよ本格化した親の介護に奮闘するカータン家族のエピソードがいっぱい。

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