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vol02 父が認知症になった…? vol02 父が認知症になった…?

ある日、実家に来てくれているリハビリの先生から電話が…
それが、騒動のはじまりだった。

登場人物 登場人物

主婦ブロガーカータンイラスト

  • 主婦ブロガーカータンイラスト
  • カータン父ヒロシイラスト
  • カータン母イクコイラスト
  • カータン姉かお(50代)イラスト

カータン姉かお(50代)イラスト

リハビリの先生から語られた
父の様子とは…

先生によると・・・。父「いやー先生きょうはにぎやかですね女性が5人も来てくれて~。目が見えない父が服の色まで事細かに説明し始めた。父「白い服・・・赤い服の方とこちらは・・・」ついいは、父「いやいやすみません私はすいませんので。あちらの方がたばこを何度も勧めてくれすんだけど」。カータン「怖いです!!ついにお迎えがやってきたんですね」「あちらの世界の人たちが見えるようになったんですか?」

…って、まさかそんなことはなく、先生によると、2日前のできごとがすごい精神的ショックを父に与えた
のではないかと…

2日前ちょっとした騒動があった母が突然うちに来たのだ。カータン「ママなんで?」。見慣れないエコバッグを持っていた。カータン「このエコバッグにはなにが入っているの?」。カータン「ちょっと見せてね」「ママ?なんで電動ヒゲソリとT字カミソリが入ってるの?」

その時、ヘルパーさんから電話が!
「家の中から父の叫び声が聞こえてくる」
急いで、私が実家に向かうと…

父「妻が迷子です!!誰か警察に!!」。カータン「今行くから!ママは無事だから!!」

買い物に行ったきり帰らない母を心配して、父は1時間以上も叫びつづけていたらしい。これが脳のストレスに?
(母は途中で何をしに出かけたのかわからなくなり、私の家に来たようだ)

ヘルパーさん「あとひとつは認知症の初期症状でもこのような幻覚を見ることがあるんです」。目は見えなくても頭はしっかりしているそんな父が頼りだったのに・・・。ヘルパーさん「しばらく実家に泊まることはできませんか?お母さまではきっと夜は大変だと思うので」というわけでその晩、私は実家に泊まる事になったのだが。カータン「泊まりに来たよ」。この時、私はこれからとんでもない夜が待ち受けているとはまったく想像もしていなかった

トイレさえ1人で行けるようになってくれれば良いのだが、幻覚が邪魔してしまう。

先生によると・・・。父「いやー先生きょうはにぎやかですね女性が5人も来てくれて~。目が見えない父が服の色まで事細かに説明し始めた。父「白い服・・・赤い服の方とこちらは・・・」ついいは、父「いやいやすみません私はすいませんので。あちらの方がたばこを何度も勧めてくれすんだけど」。カータン「怖いです!!ついにお迎えがやってきたんですね」「あちらの世界の人たちが見えるようになったんですか?」

父が見ている世界が知りたくて、いろいろ聞いてみた。
おしゃべり好きな父の説明は面白く、
ついつい引き込まれ
てしまった。

父の幻覚は収まらず、ケアマネジャーさんからは、認知症から来る幻覚であれば施設への入居も考えておいた方が良いと助言された。

その夜また私は実家に止まった。父「もう私はダメだ!!私はもう終わった!!」。カータン「終わらなくてもいいんじゃない?」父「だってまだ幻覚が見える!!この幻覚が消えないと娘たちに迷惑がかかる!!だかた死ぬ!!カッと腹を切る!!」。カータン「もしこのまま幻覚がとまらなくてもそれが認知症であったとしても 預かってくれるホームだってあるし死ぬことは考えなくてもいいよ」。カータン「だからパパがここで切腹でもして死んだら困るの!!この家が売れなくなるんだから!!」父「はいわかりました」安心したのか父のうわごとはピタリと治まった。そして朝。父「幻覚が消えた!!今からひとりでトイレに行くから見ていてくれ!!」カータン「わかった!!」。なんと父は前と変わらずひとりでトイレまで行けたのだ。カータン「すごいわ!!100点じゃないの」と拍手。父涙を流して100点か100点かぁ・・・よかった・・・よかった・・・

今回のような時間や場所がわからなくなる意識障害のことを『せん妄』という。高齢者の場合、認知症と間違えられるケースがあるそうだ。今回、父のせん妄は数日で治まったが、長期に及んだ場合を考えると、施設への入居もそろそろ準備しておいた方がいいかもしれないと考えるきっかけとなった。

【書籍紹介】

  • 親のトリセツ本の表紙

    『健康以下、介護未満
    親のトリセツ』

    ( KADOKAWA )

    体に不自由は出てきたけど、ガッツリ介護が必要というレベルではない…そんな“健康以下、介護未満”な両親との付き合い方が紹介されています。

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  • 介護のど真ん中親のトリセツ本の表紙

    『お母さんは認知症、
    お父さんは老人ホーム
    介護ど真ん中!親のトリセツ』

    ( KADOKAWA )

    母は認知症が深刻化、父は老人ホームに入り、いよいよ本格化した親の介護に奮闘するカータン家族のエピソードがいっぱい。

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