服薬サポートの方法
高齢になると複数の病気を持ち、多種類のお薬を服用している場合があります。決められた服薬方法を守らないと、生命にかかわる危険性があるので、まわりの人が服薬をサポートしましょう。
目次
服薬サポートの具体的な方法
高齢になると認知機能が低下し、指示通りに薬を服用することが難しくなります。次のようなサポートをすれば、認知機能が低下した人も服薬できる可能性があります。
●薬を一包化して、お薬カレンダーや服薬ボックスを使う
●目のつくところにメモる
冷蔵庫のボードやテーブルの上などの見やすい位置に「薬を飲みましたか」とメモしておくと、自分で服薬する場合があります。
●家族が時間を決めて「薬、飲んだ?」と声をかける(電話でも可)
●食後の薬は、食事と一緒に準備し、すぐに飲んでもらう
●血圧を測定するときに、降圧薬を服用するなど、毎日の習慣にする
★状況によっては医師に相談
服薬サポートがうまくいかない場合は、医師や薬剤師に相談してみましょう。
- ・錠剤が飲めない場合、薬剤師に粉砕や液状にしてもらう
- ・水は誤嚥しやすいため、むせる場合は服薬ゼリーやオブラートを使うか、シロップに変更する
- ・口の中で溶ける薬に変更
- ・ぬるま湯に溶かして服用できる薬を処方してもらう
- ・便秘などは、飲み薬から坐剤や浣腸に変更を相談する
- ・食べ物や飲み物に混ぜて服用できる薬も
服薬をサポートするときに注意すること
薬を飲んでもらうときには、次のようなことに気をつけましょう。
●お盆や食器の上に薬を出して、薬が落下し紛失することを防ぐ
●誤嚥に気をつける
誤嚥をしないように口の中を少し湿らせたり、水やゼリーなどと一緒に飲みましょう。
誤嚥をしないように口の中を少し湿らせたり、水やゼリーなどと一緒に飲みましょう。
●少し下を向いて飲む
内服薬を飲む場合は、薬と水を口に含んで、やや下を向き、飲んでもらいましょう。あごが上がった状態で薬を飲むと、誤嚥の原因になります。
●ジュースで薬を飲まない
ジュースで薬を飲むと、薬の効果が減少する可能性があります。水かぬるま湯で飲んでください。水で薬を飲めない人は、カフェインの含有量が少ない麦茶や玄米茶を飲みましょう。
●服薬後は様子をよく観察し、もし体調が悪くなった場合は、すぐ病院に
- ※家族のみで服用をサポートするのが難しい場合は、訪問介護や訪問看護、デイサービスに相談し、服用をサポートしてもらってはいかがでしょうか。
★訪問薬剤師を利用する
主治医の指示で薬剤師が自宅に訪問する訪問薬剤師(「在宅患者訪問薬剤管理指導制度」または「居宅療養管理指導」という制度)の利用を検討してみましょう。この制度を利用する場合は、ケアマネジャーや医師、薬局に相談しましょう。
《訪問薬剤師のサービス内容》
- ・薬の配達
- ・多種類の薬の整理
- ・医師に薬の種類や用法・容量・形態の変更を提案
- ・お薬のセット方法の提案(お薬カレンダー・お薬ボックス・アラーム・一包化など)
- ・飲み忘れや、重複服用してしまった時に、予想される症状や対応方法を相談
- ・適切な医師や医療機関を紹介
《ご利用者・ご家族のメリット》
- ・重複服用の防止
- ・薬の使用状況や、体調、生活状況を確認
- ・飲んでいる薬の種類と効果の確認
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監修:株式会社ヘルシーオフィス フー
代表取締役 德田 泰子
【管理栄養士・ヘルシーフードプランナー】