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ホーム>介護のお役立ち情報>暮らしと健康ライブラリ>認知症予防には「質の良い睡眠」を
睡眠は1日で消耗した脳細胞の修復や、翌日に向けた疲労のリフレッシュに効果があります。また記憶を整理し、定着するという役割も持っており、脳に入った情報の中から必要性が高い情報とそうでない情報を取捨選択しています。そうすることで脳内に新しい情報を取り入れるための容量を確保しているのです。認知症の症状のひとつである「記憶障害」は、脳の神経細胞が阻害され、記憶の整理・定着がうまくできなくなった状態といえるでしょう。このように睡眠は認知症と深い関係性を持っています。
起きている間、脳は常に働いています。身体は動かさなければ休ませることが出来ますが、脳は覚醒している限り一時も休むことはありません。睡眠は脳が休息し、傷ついた細胞を修復できる唯一の時間なのです。
充分な睡眠がとれないと、脳は疲労し続け、睡眠時のホルモン分泌バランスに異常をきたします。その結果、「寝つきが悪い」「眠りが浅い」などの悪循環を引き起こします。
健康な脳のサイクルを維持するためには、寝不足・寝溜めなどの偏った睡眠ではなく、毎日定期的に、充分な時間をとることが不可欠です。
認知症の人には睡眠障害が多いことから、認知症と睡眠との間には深い関係があるといわれています。たとえば、「昼夜の区別がつかなくなり、真夜中に外出する」などの症状は認知症に伴う睡眠障害のひとつの例ともいえるでしょう。
認知症を発症するまでの健康な時期に睡眠を疎かにしていると、こうした症状が現れるリスクが高まります。
また、睡眠は脳内で生成されるアミロイドβの除去にも役立っています。アミロイドβとは、脳内でつくられる異常なタンパク質のことです。本来は新陳代謝によって除去されるのですが、睡眠不足や不規則な生活習慣をしていると充分に取り除くことができず、脳内に過剰に蓄積してしまいます。そして一定以上アミロイドβが蓄積すると、アルツハイマー型認知症を発症する原因になると言われているのです。このアミロイドβ蓄積を抑制するためにも、毎日の充分な睡眠は欠かせないと言えるでしょう。
睡眠は重要。ではより長い睡眠をとれば、それだけ認知機能に良い効果が表れるのでしょうか?実は、そうとも言いきれません。一般的に「睡眠時間は8時間程度が適切」「長く眠りすぎると身体によくない」など、さまざまな意見が言われていますが、長い睡眠が合っている人もいれば、短時間でも充分な人もいます。適した睡眠時間は人それぞれなのです。
それを判断するポイントは「朝、スッキリと目覚め、日中に眠気を感じずに活動できているかどうか」。たとえば、「毎日9時間睡眠のAさん」と「毎日6時間睡眠のBさん」がいたとします。2人の睡眠時間には毎日3時間の差がありますが、両者それぞれがスッキリとした目覚めで起き、日中に眠気を感じないのであれば、どちらも問題ないのです。適切な睡眠が取れていると言えます。
<有名人の睡眠時間の逸話から>
たとえば、漫画家の故・水木しげるさんは平均で9~10時間、ときには12時間も睡眠をとるほどのロングスリーパー(長時間睡眠者)で、90歳を越えても元気に過ごしておられました。逆にフランスの皇帝ナポレオンは1日3時間程度の睡眠しかとらなかったと言われるショートスリーパー(短時間睡眠者)で、昼寝で補っていたという逸話があります。
大切なのは「周りと比べてどうか」ではなく「自分にはどの程度の睡眠時間が必要なのかを理解する」ことです。それぞれ自分にあった睡眠時間を見つけて、規則正しい毎日を送ることが健康な脳と身体を維持することにつながります。
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監修:一般社団法人 日本認知症予防協会