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はじめてのおうち介護

05

カンタン自立支援!

トイレ介助
5ステップ

「最近、お母さんがトイレから出てくると、どこか疲れているような…」
高齢のご家族と暮らしていると、こうした些細な変化に気づくことがあります。
トイレは、自分でできるという自信や尊厳を守る大切な場所。
けれど、年齢とともに立ち上がり、移動、衣服の上げ下げといった
一連の動作が難しくなってきます。
そんな時、「どこから手伝うべきか」「何を任せるべきか」がわからないまま、
全部手伝ってしまうことも…。
でも、ちょっとした“見守り”と“声かけ”、環境の見直しで、
「できる」部分を尊重しながら、家族もラクにサポートできるようになります。

1家族が気づけるポイント

日々の暮らしの中で、以下のような様子が見られたら、
何らかのサポートが必要かもしれません。

Check

  • 便座に座るまでにふらつく
  • ズボンの上げ下ろしに時間がかかる
  • トイレの回数が減った、ギリギリまで我慢している
  • 声をかけると「大丈夫」と答えるが、実際は動きがぎこちない
ヘルスレントからの
アドバイス
これらは「できるけど、しんどい」
「頑張っているけど、危ない」というサインです。

2家族ができるサポート

「どこを支えればよいかわからない…」という声もありますが、具体的にできることは意外とたくさんあります。

ゆっくりで大丈夫よ
物を見直す
  • 便座の高さを調整する
  • 手すりを設置する
  • ズボンは脱ぎ着しやすいものを選ぶ
    (ウエストゴムや前開きタイプ)
周りの気遣い
  • 「今のうちに行っておこうか」と
    声をかけてタイミングを作る
  • 急かさない・失敗しても
    責めない空気づくり
ヘルスレントからの
アドバイス

なにより大切なのは、「一緒にやる」ではなく、
“できるように見守る”姿勢です。

3トイレ介助の基本とポイント

高齢者の中には「トイレは最後まで自分で」と強く思っている方も多くいます。
その気持ちに寄り添いながらも、安全を守るにはどうすればよいでしょうか?
まず知っておきたいのは、トイレの動作は“5つのステップ”に分けられるということです。

  1. STEP 1立つ
    • めまい・ふらつきに注意
    • 手すりの使用、もしくは家族が前屈みの
      動作をサポートして、転倒に気をつける
  2. STEP 2移動
    • 小さな段差でのつまづきに注意
    • 手すりの使用、もしくは家族が歩行をサポート
  3. STEP 3脱衣
    • 声掛けをしながら横から部分的にサポート
    • 冬は手先が冷えているので
      サポートする人は手を温めておくと◎
  4. STEP 4 座る
    • 基本は見守り、必要な時のみサポート
    • サポートする人は言葉で誘導し、
      腰部を支える
  5. STEP 5排泄後ケア
    • 基本は見守り、必要時のみサポート
ヘルスレントからの
アドバイス

①環境整備②補助用具③身体介助の順に整えます。

どこまでできて、どこから支援が必要かを
丁寧に見極めることが介助の基本です。

4まとめと行動のきっかけ

「トイレ介助が必要かもしれない」と気づいたとき、全部手伝うのではなく、
“できる部分”をどう活かすかを考えてみましょう。
本人が「ここだけは手伝ってほしい」と思っている部分を支えることで、
できる動作が減らない=自信をなくさないという好循環が生まれます。

【監修】

関西医療学園専門学校 理学療法学科教員/理学療法士/
公益社団法人 大阪府理学療法士会会長 熊崎 大輔