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はじめてのおうち介護

02

99%の人が知らない

手すり
正しい使い方

「最近、お父さんがソファから立ち上がるときに
“うんしょ”と何度も声を出している」
それは立ち上がりに苦労しているサインです。
そんな時は、手すりを利用することで
楽に立ち上がりができるようになります。
縦の手すりは体を引き起こし、横の手すりは重心を前へ移します。
この違いを知って組み合わせると、座りや移動がぐっとラクになり、
自分ひとりの力でできるようになります。

1家族が気づけるポイント

日常の中でこんな様子があれば、それは道具の導入を検討するタイミングです。

Check

  • イスから立ち上がるのに時間がかかる
  • 一度立ちかけて、また座ってしまう
  • 近くの棚や肘掛けをつかもうとしている
ヘルスレントからの
アドバイス
本人は「できている」と言っても、
“苦労している”なら「サポートのサイン」です。

2手すりの使い方の基本

立ち上がりやすさは、手すりの向きを工夫することで変わります。
縦と横、それぞれの支え方を確認しましょう。

しっかりと
力を入れて立ちたい!

体を引き起こす
【 縦の手すり 】

まっすぐラクに
移動したい!

前へ体を出しやすくする
【 横の手すり 】

ヘルスレントからの
アドバイス

縦と横、2つの手すりの使い分け・組み合わせで、
立ち上がりがスムーズに!

「力で立つ」のではなく、
「動きを助ける支点をつくる」発想がカギ

3取り付け場所はどこ?

家の中で転倒しないか心配でも、まずどこに手すりを取りつけるべきか判断に悩むことがあります。生活の中で迷いやすい場面を整理すると、優先順位が見えてきます。
設置するときのヒントを確認してみましょう。

そんなときは… 家の中の“よく使う場所”から検討を
そんなときは… “立つ・座る”が多い場所を優先 たとえば… ベッド横 ダイニング トイレ
ヘルスレントからの
アドバイス
専門職に相談すれば、
設置の高さや角度もベストなものにできます。

4まとめと行動のきっかけ

できることは自分で。その力を助けるのが正しい手すりの使い方です。
自分で立ちにくいと感じたとき、または家族がその様子に気づいたとき、それがサポートを検討する最初のサインです。
手すりは“動ける”を増やす道具、安心して暮らすために今のうちから環境を整えておきましょう。

【監修】

関西医療学園専門学校 理学療法学科教員/理学療法士/
公益社団法人 大阪府理学療法士会会長 熊崎 大輔