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監修:看護師・主任介護支援専門員
雨師 みよ子
高齢者や慢性疾患のある人が、自宅や施設で長期間の療養生活が続いたり、寝たきりの状態が続いたりすると、活動量が減少し、身体機能が徐々に衰えていくことがあります。これが「廃用症候群(はいようしょうこうぐん)」です。廃用症候群は、筋力の低下、関節の動きの悪化、骨密度の減少、褥瘡(じょくそう)の発生など、身体のあらゆる機能に影響を及ぼします。また、身体的な症状にとどまらず、精神面にも「せん妄」「うつ」「見当識障害」などが起こりやすくなるため、生活の質が大きく損なわれます。
特に高齢者の場合、廃用症候群を発症すると、回復に長い時間を要したり、元の状態に戻るのが難しくなったりすることがあります。そのため、早期から予防のための対策を講じることが大切です。今回は、廃用症候群の基礎知識とともに、現場での支援に生かせる具体的な留意点や予防策について紹介します。
廃用症候群は、「生活不活発病」とも呼ばれ、最も顕著な例は、床から離れず、臥床(がしょう)が続いている状態(寝たきり)ですが、骨折の治療のためにギブス固定をしたら筋肉がやせてしまうなど、局所的な廃用症候群は数日間の不動でも生じ、意外と身近なものといえます。
また、身体を動かさない状態が続くと、筋肉や関節だけでなく、心肺機能や消化器機能などの内臓の働きも低下し、結果として全身機能がさらに衰える悪循環に陥ってしまいます。
① 主な原因
廃用症候群は、次のような原因によって引き起こされます。高齢者になると、関節などに痛みが生じることが増えます。そうなると動くことが億劫になり、買い物や散歩などに出かける機会が減ってしまいます。さらに身体能力に衰えが生じ、廃用症候群が進行してしまいます。
② 主な症状
廃用症候群では、筋力や関節可動域、内臓機能、意欲などの心身機能が幅広く低下します。主な症状は以下のとおりです。
■ 運動器障害
■ 循環器障害
■ 泌尿器障害
■ 皮膚障害・褥瘡(床ずれ)
褥瘡は、皮膚やその下の組織が長時間圧迫されることで血流が滞り、傷ができる状態のことです。「床ずれ」とも呼ばれ、同じ姿勢で長く過ごすことで発生しやすくなります。特に寝たきりの状態が続くと、体力や皮膚の再生力が低下して褥瘡のリスクが高まるため注意が必要です。こまめな体位変換などの工夫が大切です。
■ 消化器障害
■ 自律神経・精神障害
日々の生活の活動量が減らないように身体を動かすなど、運動の機会を作り生活を活発にすることが大切です。筋骨格系疾患による関節の痛みや運動障害で、全身の安静が必要なことはほとんどありません。痛みや麻痺のないところを使って、できる限り自分で生活動作を行うといった「自立的な生活」と生活習慣の改善が廃用症候群の予防になります。食習慣を見直し、散歩などの運動を習慣化します。習慣化には、やりがい、生きがいの創出が大切で、介護保険サービスによらないスポーツジム、健康教室、自治会活動等の社会資源を活用します。
また、廃用症候群は適切な運動や生活環境によって回復できます。理学療法、作業療法等のリハビリテーションサービスを活用しましょう。代表的な廃用症候群の改善方法は、以下のとおりです。
① 筋萎縮・骨萎縮
高齢者でも、適切な運動負荷により筋力増強が起こります。また、骨は荷重することにより強くなります。高齢者の筋力増強トレーニングは、少ない負荷で頻回に運動することが基本で、自力で動かす運動からおもり等を用いた抵抗のある運動に進みます。
【具体的な予防法】
② 関節拘縮
関節の動く範囲を関節可動域(Range of Motion:ROM)といい、関節拘縮では関節可動域が狭くなります。予防は、関節を自分の力で動かす、あるいは他人の力で動かす関節可動域訓練を行います。関節の全可動域について1日1~2回、痛みや違和感の出現がない程度で実施します。
【具体的な予防法】
③ 褥瘡の予防
褥瘡は、圧迫、不潔、湿潤、摩擦・ずれ、栄養不良などにより生じるため、これらの要因を除去することが必要です。具体的には、直接的な要因である圧迫を取り除くために、長時間同じ姿勢でいないようにする、皮膚を清潔に保つ、生活上で摩擦・ずれによる皮膚のダメージを起こさないようにする、食事を見直し栄養状態を改善することです。
【具体的な予防法】
これらの改善・予防策は、専門職による支援が必要なものも一部ありますが、日々の生活支援の中で「できることを減らさない」工夫を取り入れることが、最大の予防になります。
廃用症候群は、風邪をこじらせる、骨折するなどの理由による安静臥床や、配偶者の喪失などにより気分が落ち込み、家に閉じこもりがちになることがきっかけで生じます。筋骨格系疾患があると膝や腰の痛み、変形が不活動を助長し、外出が困難となり生活全般の活動性が低下します。これにより運動機能が低下し転倒しやすい等の歩行の障害をもたらし、ますます生活の活動性が低下するという悪循環に陥ります。外出機会の確保と、日常生活でできることを増やし、心身機能の低下を防ぐ必要があります。特に、膝関節症では大腿四頭筋、腰痛には体幹筋等の強化が大切で、これらの指導は医師やリハビリテーション専門職が行います。また、膝や腰の痛みにより活動性が低下しないよう、歩行補助具や住宅改修なども検討します。
一般的な療養上の留意点は、自立的な生活と生きがいの確保、運動習慣、栄養管理です。
① 自立的な生活と生きがいの確保
過介護が廃用症候群の原因にもなるので、「自分でできることは自分でやる「できることは人の手を借りず自分で行う」といった手助けは最小限で自立的な生活を行うことが大切です。危険だから、かわいそうだからと過度の介助を行うことは、廃用症候群を生じさせるだけでなく、その人らしい生活を営む機会を奪うことになります。できないことのみに着目せずに、できることに着目して、住環境整備や福祉用具を活用し、自立的な生活を応援します。また、熱中できることや好きなことを持ち続けることで、生活そのものが活性化されます。趣味活動や人との交流を継続することが大切です。
② 散歩等の運動習慣
壮年期で就労している人でも運動不足になります。外出の少ない高齢者においては、より意識して運動の機会を確保することが必要です。散歩が最も簡単な方法ですが、関節痛がある場合などは、関節に負担の少ない自転車こぎ、プールでの運動が勧められます。
③ 栄養管理
筋力低下、体重の増加・低下、活動性の低下は栄養状況が影響していることが少なくありません。当たり前のことですが、運動を行うにはエネルギーが必要で、使うだけのエネルギーが補給されないと低栄養状態に陥ってしまいます。特に筋力をつけるには、タンパク質が不可欠で、適切な食事により栄養管理することが大切です。
廃用症候群は、放置すれば生活機能が大きく低下し、要介護度の進行にも直結します。しかし、日々の小さな気づきと対応によって、進行を緩やかにし、時には回復させることも可能です。
ケアマネジャーは、特に高齢者は加齢により身体機能の低下に伴い、活動量も低下するため廃用症候群になりやすいとされています。廃用症候群のサインを見逃さず、多職種と連携しながら早期からの予防的関わりを実践していくことが求められています。
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