いま、親のいまを知ろう。質問シートを
ためしてみませんか?
親のいまを知るきっかけとなる10の質問を
STEP1からSTEP3までご用意しました。
何気ない日常から将来のことまで
いまの親を知るきっかけづくりにご活用ください。
今年の調査では、具体的に「介護」に踏み込み、
介護における「アンコンシャス・バイアス」
すなわち無意識の思い込みが、
親子のコミュニケーションにも
影響をもたらしているのではないか、
という仮説のもと、「介護」に関する調査をしました。
その一部をご紹介します。
介護保険前夜、親の介護は「家族がするべきだ」というアンコンシャス・バイアス 介護が必要になった高齢者を社会全体で支えるのが、現在の「介護保険制度」です。創設されたのは2000年のことで、それ以前は、介護は家族が担うのが当たり前の時代でした。ですから、制度化された後も、高齢者の中には「家族以外の人に世話になるなんて恥ずかしい」という意識が強い方も少なくなかったようです。それから20年、介護への意識も変わってきましたが、それでも未だにアンコンシャス・バイアスは残存しています。
従来の「べき論」から、「新しい介護」へ移行する過渡期に アンコンシャス・バイアスは、時代や社会とともに変化します。気づくことが変化のきっかけになりますが、無意識の偏見に気づくのは難しいもの。しかし、多様性が重視される現代は、個人も社会も介護に関する考え方を新たにする過渡期にあるのではないでしょうか。かつての「こうあるべき」という考えが薄れるとともに、介護保険や外部サービスを活用した成功事例が伝わっていくことで、新しい介護や老後の在り方が確立されていくはずです。
介護の成功事例やうれしい体験談が、介護の不安を払拭し自分を縛る思い込みから開放してくれる 介護について、今はまだ「大変」「つらい」というネガティブな情報が先行しています。しかし調査結果からもわかる通り、介護を経験した人は「やっと恩返しできた」というポジティブな感情も大きいようです。「施設に親を入れるなんて親不孝」と思い込んでいた方から、「お試しで施設を利用したら、親御さんに笑顔が戻り、親子関係が円満になった」という、うれしい話も聞きます。そのような希望が持てる事例がさらに広まっていくと、ネガティブなアンコンシャス・バイアスから解放されるきっかけになりそうです。介護に限らず、うれしくない未来には目を背けたくなるし、不安に思うものです。介護の外部サービスの活用が、親世代にとっても子世代にとってもみじめなことではなく、「お互いに最適な選択」という認識が定着するとよいですね。
今、できることから始めてみましょう 「喜寿」や「米寿」の節目に外部サービスを贈るのも、その一歩に アンコンシャス・バイアスが改善される目安は、私の肌感覚でおよそ10年ぐらいでしょうか。日本では、いろんな情報に接し、多くの人がバイアスを自覚するまでに7〜8年ほど時間がかかりますが、その後2〜3年で一気に変化するケースが多いです。意識を切り替えることは難しいものですが、まずはできることから始めましょう。親世代の方は、貯蓄の一部を自分が老後を快適に過ごす費用として使ってみては?お金を残すことも大切ですが、外部サービスなどを利用することで子どもの負担が 減り、自分の自立にもつながります。また、子世代の方は、ネガティブな報道や罪悪感のみにとらわれず、新しい家族関係を作る気持ちを持ちましょう。外部サービスを利用しながら、まめに連絡したり、会いに行ったりすることも立派な親孝行です。例えば、「77歳の喜寿、88歳の米寿に外部サービスをプレゼント」など、親御さんの誕生日にプレゼントとして外部サービスを利用するきっかけを作るのも、よいアイデアかもしれませんね。
「敬老の日」をきっかけに、親も子も相手を思いやる気持ちの先に生じたズレを修正しましょう
親世代は子どものためを思い「自立したい」、子世代は「育ててくれた親に恩返ししたい」と思っています。相手のことを大切に思うゆえのギャップを改善するためには、まずは会話をすることです。世間話をする中で将来どうしたいのか、自然な流れで話し合えるようになるとよいですね。
今年の「敬老の日」をきっかけに、そのような会話を始めてみてはいかがでしょうか。
親のいまを知るきっかけとなる10の質問を
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