福祉用具を利用して、
自宅を安全に整える。

在宅介護を始める際、
家の中をどう整えていけばいいのか?
基本の考え方と利用できる道具を知ろう。

「介護が初めての方によく聞かれるのが、家の『どこ』を整えて『何』を置けばいいかです」と、福祉用具専門相談員の葛西司さん。
優先度が高いのは、「寝室」「トイレ」「浴室」、それらの場所に移動する際に通る「廊下」や「玄関」。さらに今回、毎日の暮らしの喜びにつながる「食卓」や「おでかけ」の場面で役立つ用具も併せて教えてもらった。
「そもそも福祉用具はお困りごとに寄り添い、介護生活が〝安心安全、快適〞に送れるように助けてくれるもの」という葛西さん。
「介護度が変化すれば、歩行器から車椅子に……と別の用具が必要になることもあります。介護保険ではその都度、体の状態に合ったものを見直しながら利用できるので安心です」
福祉用具はレンタルもできるというから心強い。費用は、要介護・要支援認定を受ければ、自己負担額は全額の1〜3割で済む。月々抑えたレンタル料(一部は購入のみ)で便利な用具が利用できることを覚えておこう。

葛西 司(かさい・つかさ)さん
福祉用具専門相談員ダスキン ヘルスレントの神奈川県内3店舗の統括部長。福祉用具を選定するプロとして18年のキャリアをもつ。
  • 寝室

    介護される人が必要になることが多いのが「介護ベッド」。介護保険では要介護2以上から借りられる。「起き上がりを補助する背上げ機能付きが標準です」
    また、寝室ではベッドからトイレに立つ際の動線上の問題の相談も多く、「特に夜間は移動中に転倒する率が高く、寝室からトイレまでの動線上の要所に『手すり』をつける提案もします。ベッドサイドに置ける『ポータブルトイレ』も人気で、夜間用として利用する人もいます」
    介護ベッドはどんどん進化。
    同じ背上げ動作も体の動きに合わせた
    新機能を採用。
    楽匠プラスシリーズX型KQ-A3322
    (91R)3モータータイプ月額984円。
    廊下に突っ張り棒タイプの手すりを設置した例。簡単に撤去もできる。
    ポータブルトイレは、衛生上の理由からレンタルではなく販売商品となる。
    安寿家具調トイレ
    セレクトR コンパクト
    5万6,100円~。
    ※記載の自己負担月額は1割負担、販売商品は全額負担の場合。2025年7月現在の価格。
  • 玄関、廊下

    「介護生活においては、いかに〝転ばない〞で過ごすかが重要なポイントになります。万が一、転倒から骨折やケガをして動けなくなると介護度が上がるリスクもありますから、その悪循環を避けるためにも、玄関、廊下には『手すり』の設置を希望する人は多いです」(葛西さん)
    段差のある玄関なら上り下りの助けになるし、廊下ならつかまりながら安心して移動できるようになる。「室内では『歩行器』の利用も、転倒防止に効果的です」
    室内歩行器で人気のちょっとしたものを運ぶのに便利なトレイ付き。
    レッツゴー 月額324円。
    玄関外に段差がある場合も、手すりを設置すると安心。
    スムーディロングタイプ1700 片手すり 月額1,320円。
    玄関での靴の脱ぎ履きや立ち座りを助ける手すりの施工例。
    バディー(L型サイドバー45セット) 月額516円。
  • トイレ&浴室

    「介護度にかかわらず、『自分でトイレに行きたい』気持ちがみなさん強く、それを目標にリハビリをすることも。その場合、やはり『手すり』の設置が有効。床置きタイプ、便器に取り付けるタイプ、天井の強度があれば突っ張り棒タイプの手すりを設置することも可能です」
    浴室も、浴槽の縁に取り付ける手すりタイプがある。湯船への出入り、洗い場での動作補助に役立つ。
    狭いトイレにも設置できる床置き式の手すり。
    楽起 狭所用波型ウエイト付 月額324円。
    浴室用手すりは販売商品。グリップが特徴の高さ調節付浴槽手すり
    UST-130 3万800円。
  • 食卓

    「介護保険の対象ではなく買い取りになりますが、食卓で使うと食べる動作がラクになる『自助食器』や、握りやすいお箸やカトラリーなどの『自助具』もあります」
    たとえば、握力が弱く手指が動かしにくい場合も、持ちやすい取っ手付き、片手ですくいやすいよう内側に返しがある食器がある。また、握りやすいようトング状になった箸、柄が太いスプーンやフォークもあり便利だ。
    右・取っ手付きで安定して持てる。木目 持ちやすい茶碗ハンドル付660円。
    左・内側に返しがありスプーンですくいやすい。木目 すくいやすいボウル770円。
    共に販売商品。
  • おでかけ

    転倒しないよう移動したいのは、家の外ならなおさら。
    「外出時の『車椅子』は介助する人に押してもらう介助式が主流。軽量&コンパクトで車に積み込みやすいもの、肘掛けが上がりべッドから移乗しやすいもの、電動タイプなど種類が豊富で、目的に合わせて選べます」(葛西さん)
    「杖」や「歩行車」は、一部が介護保険の対象になる。「杖は1本杖は対象外ですが、4点杖は対象。歩行車は今増えている買い物時に上に買い物カゴが載せられるタイプ、人気の椅子付きで座れるタイプも対象です」
    • 4本の足で基底面が広いため、安定感がある。カーボン素材で軽く使い勝手もいい。四点可動式オン・オフさん抗菌グリップカバー 月額150円。

    • 90㎝幅の場所でもくるりと回転できる小回り性を追求した六輪の車椅子。
      車いす介助式ネクストコアくるり NEXT81-B 月額750円。

    • スーパーなどの買い物カゴを上に載せて移動できる、屋外用ショッピング歩行車。保冷バッグ付き。
      ショッピングターン 月額310円。

私の場合
「母は、小回りが利くタイプの車椅子を利用。体力があるうちは、自分で動かして家の中を移動していました。車椅子に乗ったままキッチンが使えるようシンク下をDIYで改造(右写真)していたので、電気ケトルでお茶を淹れたり、自分でできることを楽しんでいましたね」(新田さん)
クロワッサン オンライン
「福祉用具を利用して、自宅を安全に整える。」
より
引用【タイアップ記事】

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