3つのテストで「ロコモ度」を判定

加齢などによりロコモの危険度を判定するテストを2013年整形外科学会が発表しました。「歩く・走る・立つ・座る」などの移動動作をチェックするためのテストで「立ち上がりテスト」「2ステップテスト」「ロコモ25」の3つからなります。テストの結果がロコモ度1または2で現在の状況が改善されないと、将来要介護になる可能性が高いといわれています。
ロコモ度1とは移動機能の低下が始まっている状態で、ロコモ度2は移動機能の低下が進行している状態です。どれも簡単にできるので、ぜひ試してみましょう!
立ち上がりテストで脚力を測定
このテストでは、片脚または両足で決まった高さから立ち上がれるかどうかで、ロコモの状態を判定します。台は40cm、30cm、20cm、10cmの4種類の高さがあり、両脚から片脚の順で、40cmの台からテストをしていきます。
【立ち上がりテストの方法】
①まず40cmの台に両腕を組んで腰掛けます。
この時、両脚は肩幅くらいに広げ、床に対してすねがおよそ70度になるようにして、反動を付けずに立ち上がり、そのまま3秒保持します。
※両脚で立ち上がる際に痛みを生じる場合、医療機関に相談しましょう。

②①の両脚立ちに成功したら、今度は片脚で行います。
①の姿勢に戻り、左右どちらかの脚を上げます。この時、上げた方の足の膝は軽く曲げます。反動を付けずに立ち上がり、そのまま3秒保持します。

②で左右とも片脚で立ち上がることができれば成功!10cmずつ低い台に移り、同様にテストを繰り返します。
②で左右どちらかの脚で立ち上がれなければ失敗。10cmずつ低い台に移り、両脚で立ち上がれるかを測ります。
立ち上がりテストの判定結果
判定結果の詳細はページの最後で確認できます。
■どちらか一方の片脚で40cmの高さから立ち上がれない
■両脚で20cmの高さから立ち上がれない
歩行能力や生活状況をチェックしよう!
「2ステップテスト」では歩幅を測定。同時に下肢の筋力バランス能力・柔軟性などを含めた歩行能力が総合的に評価できます。
そして、「ロコモ25」で生活状況や身体に関する質問25項目に答えていきます。3方向から、ロコモ度を調べてみましょう。
【2ステップテストの方法】
①スタートラインを決め、両足のつま先を合わせます。
②できる限り大股で2歩歩き、両足を揃えます(バランスを崩した場合は失敗)。
③2歩分の歩幅(最初に立ったラインから着地点のつま先まで)を測ります。
④2回行い、良かった方の記録を採用します。
⑤次の計算式で2ステップ値を算出します。
2歩幅(㎝)÷身長(㎝)=2ステップ値

2ステップテストの判定結果
判定結果の詳細はページの最後で確認できます。
■2ステップ値が1.3未満 ⇒ ロコモ度1
■2ステップ値が1.1未満 ⇒ ロコモ度2
「ロコモ25」の質問項目はこちらから!
※別サイトへ移動します。
ロコモ度 判定結果

■ロコモ度1
「ロコモ度1」は移動機能の低下が始まっている状態です。筋力やバランス力が落ちてきているので、ロコトレ(ロコモーショントレーニング)を始めとする運動を習慣づける必要があります。
また、十分なたんぱく質とカルシウムを含んだバランスの取れた食事を摂るように気を付けましょう。■ロコモ度2
「ロコモ度2」は移動機能の低下が進行している状態です。自立した生活ができなくなるリスクが高くなっています。
引用:http://locomo-joa.jp/check/test/stand-up.html 引用:http://locomo-joa.jp/check/test/two-step.html
特に痛みを伴う場合は、何らかの運動器疾患が発症している可能性もありますので、整形外科専門医の受診をお勧めします。
監修:一般社団法人介護予防ネットワーク協会
代表理事 宮田 彰典