気軽にできる筋肉アップの運動
ウォーキングは気軽に始められる有酸素運動で、心肺機能向上などの効果が期待できますが、それだけでは筋力アップにつながりません。慣れてくれば、有酸素運動に筋肉や骨に負荷をかける筋力アップトレーニングをプラスしてみましょう。筋力がアップすると、腕の力や体幹、足腰が強くなり、転倒予防につながります。ここでは筋力アップにつながる手軽な運動を紹介します。無理な運動をしないように、かかりつけの医師と相談してトライしてみましょう。
おすすめの筋力アップ運動法
■万歳三唱
背筋を鍛えて正しい姿勢を保ちます。体幹を鍛え、転倒しにくくなるとともに、肩こり解消にも効果があります。
- 1.両腕を伸ばして、上にあげます。
- 2.腕をあまり開かず、痛みのないところで数秒間止めます。
(腰がそりすぎないようにしましょう)
(3回繰り返します)
■仰向けでの上体おこし
- 1.両ひざを立てて、仰向けになります。
- 2.両手を頬に置いて、ゆっくりと上体を起こしてください。
- ※腰痛がある場合は避けてください。
■うつ伏せでの上体起こし
- 1.マットにうつ伏せになります。
- 2.両手で床を押しながら、上体を起こします。
(座布団を二つ折りにして、お腹の下に入れてもOK) - ※腰痛や骨粗しょう症がある場合は避けてください。
■腹筋の運動
- 1.仰向けになって、両足を曲げて床に足を置きます。
- 2.片足を上げて、胸の方に引きつけます。
- 3.次に、両ひざに手を置き、ゆっくりと上体を起こします。
- 4.ゆっくりと息を吐きながら上体を起こしたら元に戻ります。
■立ち上がり運動
- 1.椅子に腰かけた状態から、前傾姿勢をとって立ち上がります。
- 2.ゆっくりと腰を下ろします。
- 3.椅子に座って足を伸ばしたまま上げます。
- 4.ゆっくりと下ろします。
■かかとあげ・ももあげ運動
- 1.椅子の背につかまって、かかとを上げます。
- 2.足を前後に振ります。
- 3.交互にももを上げます。
三日坊主にならないためのコツ
運動を始めたものの、面倒になってやめてしまったという経験は誰にでもあります。三日坊主にならないコツは、楽しみながら続けることです。
■目標設定は低くスタート
いきなり「毎日ウォーキング1時間」「腹筋100回」と、無理な目標を立てず、「1日5分だけ」「週に2回から」など、できる目標を設定しましょう。また、体調が悪いときは無理しないようにしましょう。
また、買い物のついでにウォーキングを済ませてもよいでしょう。少し遠くのスーパーに出かけてみてください。外出先では階段を使用するなどで、歩数を増やせます。
■朝一番に音楽を聞きながら
朝起きて、そのままウォーキングに出かけるのもいいでしょう。朝日を浴びながらのウォーキングは、気持ちがいいものです。帰宅後の朝ごはんが美味しくなります。
ウォーキング中は、スマートフォンや携帯用音楽プレーヤーで、お好きな音楽を楽しみながらウォーキングを楽しんでみましょう。周囲の音が聞こえるようにイヤホンを片耳だけにするか、オープンエア型のものを使うなど、周囲の音が聞こえるようにしておきましょう。
いきいき百歳体操にトライしてみませんか
「いきいき百歳体操」は、健康でいきいきとした生活を送れるように、高知県高知市で開発された体操です。筋力をアップし、日常生活で必要とされる動作や、転倒しにくい身体をつくります。この運動は全国各地に広がっているので、地元の自治体に問い合わせてみましょう。
■いきいき百歳体操の基本
「おもり」を手首や足首につけて、座って行う運動です。「おもり」は、その方の筋力や体力に合わせて0kgから2kgまでの10段階に調整できます。1回30分、週2回程度行います。
《参考》大阪市いきいき百歳体操
https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000425655.html
- ※いきいき百歳体操に参加希望の人は、かかりつけ医に相談しましょう。
- ※首や腰、腕、足などの関節に痛みがある場合は無理をせず、運動を控えるか、痛みのない範囲で行いましょう。
ヘルスレント関連コラムリンク
参考サイト:
明石市 健康推進課
http://www2.city.akashi.lg.jp/kenkou_plan21/gymnastics/gymnastics10.html
公益財団法人 健康・体力づくり事業財団
http://www.health-net.or.jp/tairyoku_up/undo/k_kinryoku/index.html
監修:関西医療学園専門学校
理学療法学科教員 理学療法士
熊崎 大輔