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高齢ドライバーに関する法律改正について

高齢ドライバーに関する法律改正について

交通事故の死亡事故件数は減っていますが、75歳以上のドライバーが起こす死亡事故の件数はほぼ横ばいで、相対的に高齢者の事故比率が高くなっています。また、ブレーキとアクセルの踏み間違いや高速道路の逆走など、高齢ドライバーによる重大事故をニュースで目にすることが増えてきました。こうした状況に対処するため、高齢ドライバーに関連する道路交通法が改正されています。たとえば、認知機能検査が厳格化されたりしているので、よく確認してください。

75歳以上の認知機能検査が厳格化
(2017年3月の道路交通法改正)

■運転免許更新時

75歳以上の認知機能検査が厳格化(2017年3月の道路交通法改正) 運転免許更新時

70歳以上のドライバーは以前から免許更新時に高齢者講習が実施されていますが、75歳以上の方に運転免許更新時に認知機能検査が義務づけられました。検査結果は「認知症のおそれあり」「認知機能低下のおそれあり」「認知機能低下のおそれなし」の3つに分類され、「認知症のおそれあり」と判断された方は、臨時適性検査または医師の診断を受け、認知症と診断されると運転免許証の取消しまたは停止の対象になります。

運転免許証を更新するとき・75歳未満 高齢者講習(合理化):実車指導など計2時間 ※手数料4,650円 ・75歳以上 更新時の認知機能検査→認知機能の低下のおそれなしの場合、高齢者講習(合理化):実車指導など計2時間 ※手数料4,650円→認知機能の低下のおそれの場合、高齢者講習(高度化):実車指導、個別指導など計3時間 ※手数料7,550円→認知症のおそれの場合、高齢者講習(高度化):実車指導、個別指導など計3時間 ※手数料7,550円と臨時適性検査又は診断書提出命令で認知症と判断された場合は免許取り消しまたは停止

■一定の違反行為をしたとき

「認知機能が低下した場合に表れやすい一定の違反行為」があった場合にも、臨時認知機能検査を受ける必要があります。この検査で「認知症のおそれあり」と判断された場合は免許取り消しまたは停止の対象となり、前回の免許更新時よりも悪くなっている場合は臨時高齢者講習を受ける必要があります。
なお、運転免許証更新時に認知機能検査を受けた75歳以上の高齢者・約166万人のうち約5.1万人は認知症の恐れがあると判定されました(平成28年度 警察庁調べ)。

一定の違反行為をしたとき 75歳以上→一定の違反行為→臨時認知機能検査:認知症のおそれ等→認知機能の検査が悪くなっている場合、臨時高齢高齢者講習・実車指導(1時間)・個別指導(1時間)計2時間※手数料5,650円、臨時適性検査又は診断書提出命令→認知症と判断された場合→免許の取り消しまたは停止

認知機能が低下した場合に行われやすい一定の違反行為(18基準行為)

信号無視、通行禁止違反、通行区分違反、横断等禁止違反、進路変更禁止違反、しゃ断踏切立入り等、交差点右左折方法違反、指定通行区分違反、環状交差点左折等方法違反、優先道路通行車妨害等、交差点優先車妨害、環状交差点通行車妨害等、横断歩道等における横断歩行者等妨害等、横断歩道のない交差点における横断歩行者等妨害等、徐行場所違反、指定場所一時不停止等、合図不履行、安全運転義務違反

75歳以上に運転技能検査を義務づけ
(2022年施行予定)

2020年3月に、道路交通法改正案が閣議決定され、法律が通れば2022年に新しい制度が始まる予定です。改正案では、スピード違反や信号無視など一定の違反歴がある75歳以上のドライバーに「運転技能検査(実車試験)」が義務づけられます。この試験で一定の基準に達していないと免許が更新できません(但し、免許更新期間満了日前6ヶ月以内なら、繰り返し検査を受けられます)。

自動ブレーキつき安全運転サポカー限定免許を新設
(2022年施行予定)

ペダル踏み間違いでの車の衝突

「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」や「自動ブレーキ」を搭載した安全運転サポート車(サポカー)が発売されています。このようなサポカーのみを運転できる「サポカー限定免許」が新たに創設される予定です(サポカーの定義は未定)。サポカー限定免許は、年齢に関係なく希望すれば普通免許から切り替えられるので、運転に不安がある人の免許返納以外の選択肢になるはずです。
但し、サポカーは道路状況や天候によってシステムが作動しにくい場合があるので、車の機能に頼りきらず、つねに安全運転を心がけましょう。

またサポカーではなくても、新車を購入するときには身体機能の衰えをカバーする車を選ぶ方法もあります。たとえば、「乗り降りしやすい」「座りやすい」「前後左右の視界がよい」「狭い場所でも小回りが利く」「スムーズにハンドルが回せる」「メーター類が見やすい」などの特徴を持った車を選ぶとよいでしょう。

参考サイト:
安全運転を科学するSSD研究所
https://www.ssd-laboratory.com/

全日本交通安全協会
http://www.jtsa.or.jp/new/koutsuhou-kaisei.html

監修:安全運転を科学するSSD研究所

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